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【旅行】フランクフルト!!(とバートホンブルク)

<4月17日(日)>


1カ月くらい経ってしまった・・・。でもついにフランクフルト。ヨメが来るまで行かないでおこうと思っていたが、せっかくの機会ということでちょっと先取り。


マインツから車で入ったが、ドイツに来て初めて「都会」に足を踏み入れたかもしれない感覚(笑)。高いビルが立ち並び、K氏と二人、東京から来たとは思えない感じで「お~」と感嘆。またその前にいたのがライン川沿いの村・・・おそらく「おのぼりさん」というやつの感覚で、ドキドキしながら運転したわけで・・・。その日はRossmarktにあるホテルに滞在。


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メインイベントである御父様との遭遇はフランクフルター・ホーフにて。その後は周辺の金融街と欧州中央銀行も案内していただきました。ありがとうございました!ユーロシンボルの前で写真も撮っていただきました。


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その後レーマー広場へ。ここだけ見ていると「マインハッタン」にいるとはとても思えない。中心部はかつての雰囲気を残しつつ、かつコンパクトに街の主な部分がまとまっているのは関心する。

 
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レーマー(旧市庁舎)の皇帝の広間を見学。神聖ローマ帝国新皇帝の戴冠式後のパーティーが行われたとされる広間。意外に質素。肖像画は世界史の授業を思い出す・・・ハインリヒ4世、カノッサの屈辱、聖職叙任権闘争・・・みたいな。素直に楽しい。


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教会は御ミサ中ということで、ちょろっと静かに覗いてきた。


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その後はドイツ連銀の通貨博物館Geldmuseumへ。ハイパーインフレ中のマルク(Papiermark)なんかがやはり目を惹くけれど、世界で最初の紙幣(中国?)やら日本の金小判など豊富な所蔵。金小判はやたら大きく、「江戸時代に日本から金が流出しましたね」っていう日本史の懐かしの記憶を呼び起こす。(注:銀と金の相対的価値の差の件)

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フランクフルトでは他とはちょっと違うドイツ経験ができた気がする。


この日の最後は、ローマの遺跡リーメスの一部、バートホンブルクというところにあるローマ軍の砦の復元遺跡へ。車でないとかなり来づらいが、日本で言う吉野ヶ里遺跡といえばいいのか。しかしよくできていると思うし、展示品は意外に充実している。例によってローマに詳しいK氏のほうが数段楽しんだかもしれないが、僕も勉強させてもらいました。まあここは一人だったら絶対来てないけど・・・。

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さあそろそろ帰るか、というところでふと電話が。何と、職場の日本人同僚が交通事故に遭ったということで、ボンに来たばかりで知り合いも少なく、私のところに電話が。バートホンブルクからボンの病院まで直行することに(K氏も巻き添えで同行)。御父様に持ってきていただいた日本からの支援物資、少し病院においてこさせていただきました。


バートホンブルクからボンまでは、来た道ではなく、ライン川右岸の少し内側にある高速道路を突っ走った(ナビ:「84km道なりです」みたいな)。お母様がおっしゃったとおりアップダウンもあるし、特にスピードは出したくなかったものの、周囲にあわせているといつの間にか平均で130km/hぐらい、最高速160km/hに・・・(ちなみに速度制限なしの区間)。当然、人生最高速。それでも追い越し車線の車はバンバン抜いていくんだからたまらん。特に車の制動に問題は感じなかったものの、二度と出したくないスピードではある。


2日間で、計450kmぐらい走った。いつの間にか運転が通常活動の一部になってきて、これは良いことだと思う。しかし、安全第一。本当に気を付けよう。

【旅行】マインツ

<4月16日(土)②>


結局バッハラッハにて長時間過ごした後、マインツへ。ここもローマの軍団基地があった古くからの街で、司教が絶大な力を誇った場所でもある、由緒正しい街。歴史が好きな人には、じっくり見る価値のある街だと思う。この街出身の有名人はグーテンベルク


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到着して早速イタイことに、大聖堂への入館時間を過ぎてしまっていることに気が付く。マインツに来て、ドイツでも指折りの大聖堂を見れないとは・・・また来なければならない。外観を拝するのみ。


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まあ過ぎたことは仕方ないので、まずはザンクト・シュテファン教会へ。ここはシャガールがデザインした青のステンドグラスが美しい教会。ツアー客のガイドさんの声が響き渡っていて教会という感じはしなかったが、ステンドグラスはなかなか立派。


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その後は「ローマ・ゲルマン博物館」へ。ケルンでも同様の名前の博物館に行ったが、そこよりも体系的な説明が充実していて、歴史の勉強を再度している気になった。ケルンには床絵を含めて地元での発掘物が充実していたが、また違った良さがあった。ドイツ語の説明がわかればなお良いんだが・・・。


更に、同行のK氏の希望により、Drususstein(ドゥルーススシュタイン)というものを見に行くことに。何だそれは?というのを説明しだすと長くなるが、ドゥルースス(大ドルススとも呼んだりする)は、ローマ皇帝アウグストゥスの次男(血のつながりはないが)で、軍人としてこのライン川地域でのゲルマン人との戦いでたいそう活躍された人物らしい。このその功績を称えたモニュメントらしい。そういうものがあることすら知っている人間も少ないが、K氏はいったいその情報をどこで仕入れてくるのやら・・・。


場所を「ローマ・ゲルマン博物館」で聞いて、ナビに打ち込み向かう。ナビには妙な路地に案内され、最初はなぜか車ごと電車の駅のホームに出てしまったが(ほんとにホームに車が顔を出してしまった!!)、何とか軌道修正。


車で突っ込んでしまった駅は「Bahnhof Roemisches Theater」という名の通り、駅の真横には発掘されたローマ時代の円形劇場が!!発掘が先なのか、駅の名が後でついたのかは定かでない。


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何かの博物館の敷地内にひっそりとモニュメントは立っていた。こんなところ誰もこないだろってところに・・・。知らない人が見たらほとんどただの岩だが、K氏には御満足いただけたし、こういうのを見るとさすがの僕も少し覚えるので、良かった気がする。それにしてもライン川周辺は遺跡・歴史の宝庫ですな。

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若干、他人とは違うマインツの観光であった。この後、かなり遅い時間になったものの、フランクフルトへ移動。その日は夕食だけ食べてすぐに休んだ。

【旅行】ラインワインの旅①(ミッテルライン)

<4月16日(土)① オーバーヴェーゼル・バッハラッハ>


日曜日にヨメのお父様がフランクフルトに来られるということで、それに合わせて前々回の週末はライン川周辺での車での旅行を企画することに。ドライブ日和な晴れの日が続いており、絶好のチャンスだった。


ライン川沿いにはその絶景に加えて、魅力的な村々と城・砦が数多くあるが、公共交通機関でいくつもまわるのは難しい。こ今回は左岸を中心に車でまわることにした。


これらに加えて関心があったのが、ワイナリー


私のいるボンの周辺はミッテルラインという生産地域にあたり、ドイツのワイン生産の北限地域の一つである。生産量が少ないうえに、日照時間が短すぎる影響でおいしいワインも少なく、市場にほとんど出回らない。以前から「地元」のワインを飲んでみたいと思って探していたが、ボン市内のワイン屋ですらなかなか見つからない。


しかし、ドイツのワイナリーは多くがホームページを持っていて、ワイナリーそのものの情報は簡単に手に入る。開店時間や試飲なども明記してあることが多く、明記してなくとも直接行けば試飲した上での購入をさせてくれる、との話を耳にした。これを頼りに、ホームページで見つけた、よさそうなワイナリーに行ってみることに。どう対応してくれるかは「行ってみてのお楽しみ」だった。


(有名なワイナリーで常に多くの人が購入に訪れるようなところは、ワインの小売店とほぼ同様の店構えのようだが、ミッテルラインのワイナリーでそのようなところは無い。)


最初の目的地は「オーバーヴェーゼル」(Oberwesel)。コブレンツからさらに南へラインをさかのぼったところで、有名なところではシェーンブルグという城(現在は古城ホテル)や、プファルツグラーフェンシュタインという川中島にある砦(関所)があるが、街中に来る人は少ない。確かに何もない。駅前では「ボンナンバーの車が何しに来たの?」という目でじろじろ見られた。オーバーヴェーゼル駅のパーキング(写真左下)に車を止めて、歩いて5分。Weingut Lanius-Knabというワイナリーに到着。


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正面玄関は開いていなかったが、店の人らしきオバチャンがタイミングよく通りかかり、数分でワイナリーの主人のような方がドアを開けてくださった。


ドアを入ると、すぐにテーブルとイス数脚。テーブルにはワインを捨てるための壺(正式には何という名前?)があったので、お客さんの試飲用の場所とすぐわかる。試飲して購入したいと言うと、好みを聞いた後に、すぐに数本ワインを持ってあらわれた。


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「はて、車で来ているのに試飲できるのか?」もちろん出来ない。私は運転。試飲はK氏である。私はそもそもお酒に弱いので、ワイナリーをまわって試飲などしていたら当然味などわからなくなる。味の評価は彼にお任せである。いい匂いがしてくるが、御主人は「いまさっきまで作業していたから匂いは全然わからない」だそうだ。どうやら作業を邪魔してしまったようだ、申し訳ない。


ワインの味は非常に若くて、ライトボディだがグッとくる強さがあった(帰宅後に飲んだ感想)。特徴的な味だが、苦手な人もいるかもしれない。K氏はもう少しボディがあって味わい深いほうが好きなようだ。


ワイナリーの写真を少し撮らせてもらった。左は山積みのワイン、右はラベルを貼る機械のようだ。ワイナリーの規模はとても小さく、おそらく御主人とその家族だけでまわしているのだろう(繁忙期は誰か雇ったとしても)。


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記念に1、2本購入し(少なくて申し訳ない)、バッハラッハのワイナリーへ。着いた時間がわるく「いまは誰もいないので午後にしてくれないか」と言われ、いったん周辺観光に切り替え。


オーバーヴェーゼルのシェーンブルグ(古城ホテル)は非常に趣があり、ホテルのレベルも高そうだった。塔からの眺めは、ライン渓谷の城の御多分に漏れず素晴らしい。


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そしてさらに時間が余ったので、プファルツグラーフェンシュタインも外から見学。ライン川の中洲にあり、対岸のカウプの街から渡し船で入れるようだった。内部の見学は今後ライン右岸を旅したときに、ということにして、再度バッハラッハへ。


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バッハラッハは古い木組みの街並みが残り、日本のガイドブックにはあまり載っていないものの、街中観光も十分良さそうだった。(車で通りすぎたので写真がない)


ここでは、Weingut Ratzenbergerを訪問。ワインのリストは、格付け等の外形的な評価基準でいうとオーバーヴェーゼルよりも魅力的だったほか、日本の商店でも輸入しているところがあるようで、話題になった。話好きなおばあちゃんが親切に対応してくれた。オーバーヴェーゼルのワイナリーの方もそうだったが、英語も問題なく話してくれるのはありがたい(というか申し訳ないが)。K氏はドイツ語でやっているのですごい。私は定型的な挨拶だけで終わってしまうので情けない話だ。もうちょっとドイツ語を覚えよう。

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そしてもう一つの教訓。あまり人が来ないワイナリーを訪問する場合は、人がたまたま不在の場合があるため、事前にホームページから連絡を入れるほうが望ましいらしい。


ここでも記念に1、2本ワインを購入。なかなか出来ない経験をすることができた。ワイン自体はホームページからも購入できるが、「当たり」を見つけることが難しいし、何よりこのワイナリーの人とのやりとりが面白い。バッハラッハのワイナリーでは「気候変動って聞いてみると僕らドイツのワイナリーにとっては良いらしい」という言葉も聞けた。そういうことが関心を持たれているのが、ドイツらしい。