米予算不成立が引き起こすマクロ公表延期と「FOMCへの影響」 | ニューノーマルの理 (ことわり) Powered by Ameba

米予算不成立が引き起こすマクロ公表延期と「FOMCへの影響」

予算不成立による連邦政府の一部機関閉鎖によって、観光事業などがちょっとした打撃、というソフトな締め付けを受けているようだが、1日の市場に影響はナシ。


問題なのは、労働統計局・(商務省)BEA・センサス局などの統計局のウェブサイト更新がストップしてしまう事。閉鎖中は、更新を行わないとの事なので、第一週にも関わらず、米マクロは閑散としたものになる。


そんな中、(閉鎖の影響を受けない)先日のISM製造業指数、今夜のADP雇用統計は、BLSの代理と見做されるだろうか?9月分市場予想は「+18万人」で、前月8月は+17.6万人だった。ちなみにISM指数は、「56.2」で2年半ぶりの高水準との事。ただ、このような背景や、縮小議論も多少色褪せた感は否めず、市場の反応は先月に比べて、鈍い。


BLSは、先月末に、10月1日に政府機関が閉鎖すれば、4日の9月雇用情勢は発表しないと知らせていたので、それに従えば4日にそれ(9月雇用情勢)は発表されないことになる。3日の週間新規失業保険申請件数は発表する、とも(先月末には)言っていたが、1日のウェブサイト を確認すれば、閉鎖期間中は経済指標の発表をしない、という事になっている。


Special Notice: This website is currently not being updated due to the suspension of Federal government services. The last update to the site was Monday, September 30. During the shutdown period BLS will not collect data, issue reports, or respond to public inquiries. Updates to the site will start again when the Federal government resumes operations. Revised schedules will be issued as they become available. (BLS)

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業務が再開すれば、サイトの更新も再開される、との事だが、それがいつになるのかは不明。なお、これとは別に、FRBの経済統計は発表される。


参考となるか否かは分からないが、前回の政府閉鎖はクリントン政権時に実施され、期間としては21日間続いている。これらの出来事を考えれば、10月FOMCでのQE減速は、再び先送りされることになるだろう。結果として12月の会合が焦点となるが、これもまた実質的には難しい。


米国の政治・および経済状況は混沌としてきた。年間1兆ドルの予算を基準に歳出削減を継続してきた米国だが、連邦債務の上積みが実現したとして、その規模が1兆ドルを超えない事にはドタバタ劇はまた繰り返される。


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バーナンキはFRBのオペの問題以前に、財政問題が景気を左右すると考えていることから、政策変更をするにしても、その足取りは重いものになってしまう。縮小の行方も不透明感が(さらに)深まった、という事です。