「真田丸」で幸村に名刺?を渡していた「ばんだんえもん」というのは、どういう人物か? | えいいちのはなしANNEX

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 中田翔、やっと打った! 逆転2点タイムリー! 「翔3人衆」(大谷、中田、哀川)ようやく揃い踏みだ。

 にしても、哀川翔の後藤又兵衛のキャラ立ちに比べて、同系統(かぶってる)感のある、ちらっと出てきた人がいましたね。「ばんだんえもん」。 番場蛮みあいでいかにも豪傑そうです、塙団右衛門

 それなりに有名人なんだけど、「大坂五人衆」には入れて貰えません。

 なんでか。

 司馬遼太郎の短編
 「 言い触らし団右衛門」
 が面白いし、なんか、事情がよくわかります。
 「大坂五人衆」は、すでにそれぞれに戦績があって有名だったか、または名のある一族に生まれたので、大坂城に入れば当然、将として遇せられる人々です。


 しかし、塙団右衛門は、主人であった加藤嘉明から認めてもらえず、大きな隊を率いる立場には立たせてもらえなかった。つまり上司とソリが合わずに、干されていたわけです。団右衛門も嘉明をバカにして、悪口ばかり言っていたそうですし、そんなんで出世できるわけがない。
 というわけで、牢人して大坂城に入っても、キラ星のような大物に比べれば、知名度もないし、軽く扱われがちです。


そこで団右衛門は、小勢を率いて奇襲をしては戦果を挙げ、自分の名前を宣伝して回りますが、その「オレがオレが」というやり方が下品というかあざといというか風格がないというか、やはり大物じゃあないな、と見られた。つまり、嘉明の「あいつは大軍を率いる器じやない」という評価は、当たっていたようです。
 団右衛門の活躍は講談ぽくて派手ではあっても、あくまで局地的で、戦局を云々するようなものではなかったから、ということ、らしいですね。

 「真田丸」に一瞬登場した団右衛門を、意外と上品で紳士的な十物じゃん、というヒトもいますが。そうかなあ。むしろ調子いい、如才ない、と私には見えました。
 団右衛門は「自己演出」を武器というより生き甲斐、存在意義にしてた人物で、「現代でいえば、代理店の営業マンみたいな感じかな」と三谷幸喜は考えたのだろうな、っていう演出と見ました。

 

 で、日本シリーズ。

 9回表、いきなりスり-ベースだぜ。大丈夫か?

 わあ、同点だあ~