From 師範代Shinya(新村真也)
先日、イギリス出身の友人のマークが、久しぶりに日本に帰ってきたので、会っていろいろ話しました。
僕らはマークが日本にいた頃に出会いました。出会った場所は、沼津のビアパブ、「タップルーム」です。
ここは、たくさんの人々の「出会い」を生み出している魔法のような場所です。
国籍問わず、老若男女問わず楽しめる空間なので、小さな子供や赤ちゃんなど、家族連れで来る人もいます。
そういう場所なので、自然とそこに集まる人たちも、明るくてフレンドリーです。
「類は友を呼ぶ」ってやつですね。
ちなみに、「類は友を呼ぶ」を英語で言うと、
Birds of a feather flock together.
です。
feater=「羽根」
flock=「群れる」
「同じ羽を持つ鳥同士が群れて集まる」
という意味ですね。
マークは穏やかで性格が良く、誰とでも打ち解けるタイプです。その後、僕らは意気投合して友達になりました。
マークが日本で結婚式を挙げた時には、僕と弟でマジックショーをやりました。マークの人生の節目に立ち会えたのは、一生の思い出になります。
仕事の話
男同士で集まると、だいたい「仕事の話」になります。それは国籍を問わず「共通の話題」です。
マークは今、イギリスに帰って現地の企業で働いているので、僕は興味しんしんで色々と聞きました。
その中で印象的だったのが、「同僚がどんどん転職していなくなってっちゃうよ」というコメントでした。
これは、マークが働いている会社が「ブラック企業」だというわけではありません。実際、マークは今の会社を気に入っていると言っていました。
では、なぜマークの同僚は転職していなくなっていくのでしょうか?
転職のイメージ
日本では、「キャリアアップ」と聞くと、まだ何となく「同じ会社内で出世すること」とか、「同僚よりも早く昇進して出世すること」といったイメージがあります。
そして、転職回数が多いと不利になったり、再就職先で安い給料で雇われてしまうこともよくあります。
でも、西洋文化では逆です。
「転職=キャリアアップ」という図式なのです。
西洋社会では、「ひとつの会社の中で昇進のハシゴを登る人」は、いなくはありませんが、そう多くはありません。
もともと、日本みたいな「年功序列システム」がないところが多いので、ひとつの会社にとどまるメリットもそんなにないのでしょう。
「給料をアップさせたい人」は、ひとつの会社に数年勤めたら、次にもっと良い給料で雇ってくれる会社を探すそうです。
実際、マークの元同僚たちも「もっと良い給料の会社」を見つけて移っていったそうです。
3年で古株
アメリカやカナダ、イギリスなどの西洋の国の会社では、よく「ひとつの会社に3年間いたら、自分が一番古株になっていた」なんて言葉を聞きます。
これは、日本では考えられないスパンです。僕が高校を卒業して18才で就職した会社の鉄鋼場では、「最初の3年は新人」というイメージでした。
入社4~5年目くらいの先輩が、やっと周りから「仕事が一人前にできるやつ」という評価をもらい始めているような感じでした。
でも、西洋文化では、同じ場所に3年もいたら「ダメなやつ」と思われてしまうのです!
それはそれで、けっこう大変そうですね。
常に移動を考え続けなければなりませんから。
どっちがいいか?は価値観の問題ですが、「変化を求める」西洋文化と、「安定を求める」日本文化の違いが、企業文化にも色濃く反映されているような気がします。
違いは「踊り」にも!
ちなみに、ジャンルはまったく変わりますが、日本の「舞踊」と西洋の「ダンス」は、そのスタイルが全く違います。間逆と言っていいくらいです。
西洋文化から生まれた「ヒップホップ」や「社交ダンス」は、「足のステップ」を重視します。
足を大きく広げながら歩いたり、細かくリズミカルにステップを刻んで、音をとります。
対して日本舞踊には、「足のステップ」はありません。基本的に「ベタ足」で、そのかわり上半身を大きく使います。
両手を広げたり、扇子を使ったりしながら、上半身でダイナミックさを表現するのです。
これは、前に僕がダンスの先生から教わったのですが、日本は
「ひとつの土地に根を下ろし、そこを家族で守り抜く土着民族」
の価値観なので、日本舞踊には足を使って大きく移動するような動きがないそうです。
対して西洋文化は、
「より良い場所を求めて移住する、遊牧民族」
の価値観なので、足のステップが発達したそうです。
おもしろいですね!
根底に流れる「価値観」が、ダンスのスタイルにも仕事観にも影響を与えています。
そして実は、「英語と日本語の文法の違い」も、この2つの文化の違いから来ているのです!
それに関しては、また別の記事でご紹介しますね。
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From Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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