熱海「ジャズ喫茶ゆしま」のひととき | ジャック・ポイ Film

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@熱海



前々回から書いてきた熱海の記事、最後
を締めくくる場所は風を吸い込むゲートの側。

冷たい風が吹きすさび、冷えた体を温めよう
と、遊郭跡地の喫茶店へ寄ろうと思った。

モダンジャズ ステレオフォニック
ティールーム ユシマ

ここだけが営業中。
時間は止まっていない様だ。


抽象画の模様が入った黄色い扉を開けると、
温かくもほの暗い空間に包まれる。射し込
んだ光で徐々に目が慣れてきた。

するとエキゾチックな雑貨に満ち溢れた
こげ茶色の空間が広がった。



















CD、レコード、ステッカー、情報誌、チラシ…

頭上には巨大なウッドベースが浮き、空間
そのものが品のあるアンティークの様だ。

年配のママさん一人の店内はとても静か
だったけど、ちょっと待ってねと音楽を掛け、
直ぐさまJAZZホールへ様変わり。

雰囲気も音楽も最高に良い。



惚れ惚れ立ちつくしていると、ジャズ喫茶は初めて?
あまり残って無いからねーと言葉をかけてくれて
ようやく席に付いた。

JAZZ仲間集う隠れ家の気分に浸るも、
ここは喫茶店なのだ。


ママさんは天気の話から、お孫さんが東京で頑張って
いる事や山も海も街から近くて住みやすい熱海の良い
ところをたくさん語ってくれて、ホットコーヒーを
すすりながらそれに相槌を打っていた。

芯まで温まり席を立つと、もう帰るの?と名残惜し
そうに引き留められて私も色んな話をした。


なんだか自分がママさんの孫になった錯覚で、
不思議な居心地残るジャズ喫茶デビューを
果たした。


お婆ちゃんちに訪ねるみたいに、またこげ茶色の
熱海に来ようと思う。



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あけましておめでとうございます。
昨年は皆様にとてもお世話になった年でした。

今年も異次元探訪、5月の展示、ならびに
新しい事へ挑戦していきますので
どうぞよろしくお願い致します。


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