グラン・トリノ | 映画を観よう

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グラン・トリノ [DVD]/クリント・イーストウッド,ビー・バン,アーニー・ハー

¥3,980
Amazon.co.jp


アメリカ 2008年

クリント・イーストウッド、ビー・バン、アーニー・ハー、クリストファー・カーリー、コリー・ハードリクト、ブライアン・ヘイリー、ブライアン・ホウ、ジェラルディン・ヒューズ、ドリーマ・ウォーカー、ジョン・キャロル・リンチ、スコット・リーヴス、ブルック・チア・タオ

監督:クリント・イーストウッド 『ミスティック・リバー』

脚本:ニック・シェンク


【ストーリー】

長年一筋で勤め上げたフォードの工場を引退し、妻にも先立たれた孤独な老人ウォルト・コワルスキー。いまや、彼の暮らす住宅街に昔馴染みは一人もおらず、朝鮮戦争帰還兵の彼が嫌ってやまないアジア人をはじめ外国人であふれる通りを目にしては苦虫をかみつぶし、亡き妻に頼まれたと、しつこく懺悔を勧めてくる若造神父にも悪態をついては追い返す日々。自宅をきれいに手入れしながら、愛犬デイジーと72年製フォード車グラン・トリノを心の友に、お迎えが来るのをただじっと待つ退屈な余生を送っていた。そんなある日、彼が大切にする自慢の庭で、隣に住むモン族の気弱な少年タオと不良少年グループがもみ合っているのを目撃したウォルト。彼らを追い払おうとライフルを手にするが、結果的にタオを助けることに。タオの母親と姉がこれに感謝し、以来何かとお節介を焼き始める。最初は迷惑がるものの、次第に父親のいないタオのことを気に掛けるようになるウォルトだったが…。(allcinemaより)



もう3年前なんだ・・・

記事を書いていて驚いてしまいました


イーストウッドらしい

骨太で頑固なじい様の

冷静な決着の付け方に

ただ、圧倒されてしまいました


そして、観終わって

数時間が経ち

こうして感想を書こうとして

涙が溢れてしまいます



イエローにブラックと

あからさまに

人種差別をし

誰にも心を開かないウォルト


ほんとうにそんな人なんじゃないかと思うくらい

見事にイーストウッドにピッタリで

あの目を細めながら人を見る冷淡な目つきは

ハリーの頃を思い出させてくれました


ひょんなことで隣人とつきあうことになった彼ですが

いつの間にか父親のように

タオと二人でいる時間の表情が和らいでいく


タオに男同士の付き合い方を・・・と

理髪店に行くところは

すごく微笑ましいシーンでした

その延長でタオが仕事に就けたのもイイ♪


そんなタオとは対照的な姉のスー

彼女は男勝りで頭がイイ

スーがいなければ

タオたちとウォルトの関係は始まらなかったし・・


でも、悲しい・・

どんなに頭が良くても男勝りでも

女性であるがためにひどい仕打ちを受けてしまう


お願い、友達と一緒だったのよ・・と言って

笑って帰ってきて!!と

思わず願っていた私の目には

あまりにもひどいスーの姿が・・


スーの家族はもちろんだけど

ウォルトのショックは大きかったはず


神父との会話

タオを地下に閉じ込めたこと

あれほど拒んでいた懺悔に出かけ

スーツを新調して出かけるウォルト


どうやってこの悲しい現実にピリオドを打つか?

きっと、物語の人々は

多くの血が流れる・・と思っていただろうけれど

ウォルトの選択した答えは違っていた



もちろん

観ているものには

こういう結末になるだろうと

予想させてくれる作りになっていたけれど

エンドロールが流れてくる頃には

なんとも言えない切ない気持ちになりました




唯一の理解者である妻を失い

子供や孫たちにそっぽを向かれた孤独な老人

自分の犯した罪を長い年月もの間、悩み苦しみ

いろんな人種が存在する地域で生きる昔かたぎな頑固親父


アメリカだな~と思うのは銃が登場するからというだけで

どこの国も、同じような問題があると思いました


イーストウッドの作品の持つ

観終わって残る「モヤッ」とした感じが

この作品には無くて、ちょっとビックリしました(汗)





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