ぼくを葬る | 映画を観よう

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ぼくを葬る
¥3,591

フランス 2005年

メルヴィル・プポー、ジャンヌ・モロー、ダニエル・デュバル、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、マリー・リヴィエール、クリスチャン・センゲワルト、ルイーズ=アン・ヒッポー、アンリ・ドゥ・ロルム、ウォルター・パガノ、ウゴ・スーザン・トラベルシ、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ

監督・脚本:フランソワ・オゾン 『スイミング・プール』、『まごろし』


【ストーリー】

パリで活躍する新進気鋭の人気ファッション・フォトグラファー、ロマン(メルフィル・プポー)は、ある日撮影中に突然倒れてしまう。診断の結果は末期のガン。医師の勧める化学療法を拒んだ彼の余命は3ヶ月だった。久しぶりに実家に寄り、家族と食事をとったロマンだったが、そこで病気のことと家族を愛しているということを告げようと思っていたが、結局はいつものように憎まれ口を叩き実家を後にする。そして、恋人で一緒に住んでいる青年サシャにも冷たい別れを告げる。さらに仕事もキャンセルし休暇をとったロマンは唯一心を許す祖母にだけは自分の苦しみを素直に打ち明ける。家族には話したほうがいいという祖母の忠告にも耳を傾けないロマンは、たった一人で人生の幕を下ろそうとしていた。そんなある日、ロマンに驚くべき依頼をしてきた女性によって、ロマンの中にある想いが芽生えるのだった。


やっと、やっと観ました!

オゾン監督作品で見たいと思いつつ

まだ観ていなかったこの作品。。。


フランス映画ですね

日本やハリウッドでは作れない作品だと思います



感想は一言で言うと・・・参った!です



『死』に直面したロマンの行動

不思議と私にはすごくよくわかりました


家族を愛しているのだけれど

いまひとつ心を開けない・・

死への恐怖よりも孤独を選ぶロマン


愛するものが悲しむ姿を見たくないから?

自分が死んだ後は

その後の人々を見ることもないから平気?

それは、傲慢であり愚かなことではない?


そんな言葉が聞こえてきそうだけれど

なぜか、私にはすごく理解できました・・・

彼の人生の中ではそれが最良の選択だったのだと思います

もちろん、それなりの覚悟を持ってそうしたのだけど

途中、少しだけうろたえるロマンが見えます


でも、だからこそ人間らしいというか

彼の『死』への恐怖を感じることができます


そして、最後の最後・・・

暗くなっていく画面を見つめながら

静かな深い悲しみに包まれました



もしも、自分の子ども達の誰かが

病気になって、それを話さず

一人きりで死んでいったら・・・

私には絶えられません!


でも・・そう言うくせに

自分は親に対して同じことができるかも・・

と思うような屈折した部分があります


だからこそ、自分の子供に・・・と

考えただけでも打ちのめされてしまうのだけれど

人間って、とにかく理不尽な生き物だなと思います



オゾン監督の作品は

答えを映し出すことはせず

観客にゆだねられている気がします

それは、どの作品を観ても同じように感じるのですが

この作品は、観終わってから

より一層、いろんなことを考えさせられる作品でした

そのおかげで?

感想がうまくかけません~~~(汗)


-追記-


この作品を観終わってから

なんだか自分の中にある

屈折した感情と向き合うことになりました


一人でひっそりと命を閉じたマロンの最期

その最期を知らされる親の気持ちを思うと

やはり、彼の行動は幼稚だと思ってしまいました


自分がこの世に「生」を受けた以上

これまで生きてきた中で

支えてくれた人や家族にも

「死」を見守る権利はあるんじゃないかと・・


映画っていいですよね

擬似的に何かを体験していることになるし

そこで、いろいろなことを考えることができる

もう少し、いろいろ考えたいから

もう一度観ようかな・・と思います





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