イギリス 1996年
ブレンダ・ブレシン、ティモシー・スポール、フィリス・ローガン、クレア・ラッシュブルック、マリアンヌ・ジャン=バプティスト、エリザベス・バーリントン、リー・ロス
監督・脚本:マイク・リー 『人生は、ときどき晴れ』
【ストーリー】
陽気で気のいい中年女シンシア(ブレンダ・ブレシン)は娘のロクサンヌと二人暮し。教養もなくしがない工場で働くシンシアを支えるのは、弟のモーリス(ティモシー・スポール)。写真家として成功しているモーリスだが、子供に恵まれず、浪費家の妻と二人暮し。モーリスは姪っこが可愛くて、なにかと姉たちを援助していた。ある日、シンシアの元に1本の電話が・・。その電話の主はシンシアの娘だという。確かにシンシアには身に覚えがあった。恐る恐る会うことを承諾して待ち合わせ場所に行ったシンシアは何かの間違いだろうというのだが・・・。
至高といわれるマイク・リー監督の名作!!
監督の映画を作る手法はあまりにも有名ですが
この作品を、そんな風に撮ったのか・・と思うと
尚一層、驚きと感動で鳥肌が立ちました!
以前『人生は、ときどき晴れ』という作品の記事を書いたとき
もっとイイ作品ですよ!と紹介いただいて
ぜひ観なくては・・・と探していたところ
やっと見つけました♪すごく嬉しかったです
アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞
そして主演女優賞、助演女優賞の5部門にノミネートされながら
どれも受賞とはならなかった作品
でも、カンヌ国際映画祭では
パルム・ドール、女優賞、国際批評家連盟賞の
3部門をみごと受賞!!
うん、確かにアカデミー賞タイプの作品ではないなと思うと同時に
カンヌ国際映画祭は気が合うな~と思った私♪
(なんだかへんな日本語。。苦笑)
未婚で女手一つで娘を育てているけれど
年頃の娘の心配をしているシンシア
成功しているはずなのに、どこか不幸せそうなモーリス夫妻
母親の心配をよそに自由な娘のロクサンヌ
そして、愛情深い養父母に育てられて自立しているホーテンス
誰もがもっている秘密
それを隠すためについた嘘
それがバレた時、どんなことが起きるのか・・
どんな結末になるのか・・・
予想はできたけれど
すごくリアルで、今目の前で起きている出来事のように
不思議な感覚で観ていました
たとえ親子でも・・夫婦でも・・
表面的には分からないそれぞれの人生
それを吐露したことで感じる親近感と
相手に対する思いやりと愛情
『愛するもの同士がいがみ合っていることほど悲しいことはない・・』
ティモシー・スポール演じるモーリスの言葉に
『あなたのような父親が欲しいわ・・』と言う
従業員の台詞にすごく頷いてしまった私
そして、愛するものたちがそこにいるだけで
嬉しくて夢のようだとつぶやくシンシアのラストの台詞と
3人の柔らかな時間が見終わってからも
優しい余韻を残してくれました♪
言葉にすると、どうも稚拙で陳腐な表現になりそうなので
うまく書けませんが・・・好きな作品です♪