PURE ピュア | 映画を観よう

映画を観よう

古くても、新しくても、映画はイイよね!

素敵な映画に出会えた時の気持ちを、誰かと共有したいな♪


ピュア


イギリス 2002年
ハリー・イーデン、 モリー・パーカー、デヴィッド・ウェンハム、キーラ・ナイトレイ


監督:ギリーズ・マッキノン


【ストーリー】

ポール(ハリー・イーデン)は10歳。パパが死んでから、病気のママ(モリー・パーカー)と弟リーとの3人暮らし。ときどきパパの友達のレニー(デヴィッド・ウェンハム)が来るけれど、あまり好きじゃない。

ある日、ポールは学校で「お前のママはジャンキーだ!」と言われ喧嘩をする。そんなことはないと信じて、かいがいしくママの世話をするポールだったが、ある日ママが重度の麻薬中毒だと知る。そして、ある事件をきっかけにママに「麻薬なんてやめて!」と懇願する。そして、児童保護局の施設職員と警察によって、ポールとママは離れ離れに・・・・。そんなポールには、いつも優しくしてくれるウェイトレスのルイーズ(キーラ・ナイトレイ)が居た。彼女は若くして子供を出産したが、取り上げられてしまったという過去があったが、実は彼女もまた麻薬中毒者だったのだ・・・。果たしてポールのママは無事に薬物依存から立ち直れるのか?ポールはママと再び一緒に暮らせる日がくるのだろうか・・・。



未公開作品です。

でも、すごくイイです!!!


たまたま、レンタルショップで見つけたこの作品

なんで未公開なの??と思うほど・・・

ポールのピュアな心に胸が熱くなります!


たった10歳の少年。

心から母を愛し、信じて、支えて・・・

そんな彼の気持ちに応えようとする母メル

勇気をふりしぼって薬を経った彼女は

母親として、決して子供に言ってはいけない暴言を吐く


それなのに、たった10歳のポールは耐える。

どうして、そんなに強いの?

どうして、それでもママを信じるの?


同じ子供を持つ身として

耐え難いほど、胸が苦しくなります

でも、母もまた息子のためになんとか頑張ろうとする

息子に比べたら、ぜんぜん頑張っていない弱い母だけど

それでも、彼に対して酷いことをしたと

心から息子を思う母の気持ちもウソではなくて



私の生きている世界からは遠く離れた町

自分の周りに麻薬という恐ろしい薬が存在しないから

(気づいていないだけかもしれないけれど)

こんなに、いとも簡単に手に入り

あたりまえのように中毒患者がいる社会

なかなか売人を捕まえられない警察

この設定だけはピンとこないけれど・・・


イギリスの映画には、こういう世界がよく出てくるのは

ちょと悲しいけれど・・・これも現実・・・

けれど、そんな劣悪な社会の中で

絶対なのが母を思う息子の心

演じるハリー・イーデン君が素晴らしい!!


ハリー・イーデン ちょっぴり、ダニエル・クレイグを思わせる顔に

子供らしさと、大人びた表情が入り混じっていて



この作品の素晴らしさは、脚本や他の出演者もあるだろうけれど

8割は彼の演技があってのものと思いました





<蛇の足>
ハリー・イーデン 1989年生まれのハリー・イーデンは、この作品の公開時には13歳。

この作品が映画デビュー作14回のオーディションを経て2500人の中から見事主役に選ばれ、ベルリン映画祭マンフレート・ザルツゲーバー賞と英国インディペンデント映画賞新人賞を受賞しています。やはり・・・です!!


ミュージカルの『オリバー・ツイスト』のドジャー役に憧れて俳優を志した彼は、映画『オリバー・ツイスト』で見事にドジャー役を演じました♪