愛しい人が眠るまで
イギリス 1991
ジュリエット・スティーヴンソン、アラン・リックマン、ビル・パターソン、マイケル・マロニー、ジェニー・ハウ
監督:アンソニー・ミンゲラ 『コールド・マウンテン』、『イングリッシュ・ペイシェント』
【ストーリー】
翻訳業で身を立てているニーナ(ジュリエット・スティーヴンソン)は、2年前に恋人ジェイミー(アラン・リックマン)に突然先立たれたショックから、いまだに立ち直れないでいた。休日は外に出ることもなく、仕事帰りに誰かと食事にいくこともない。今でもプロのチェロ奏者だった彼の形見のチェロを大切に眺め、時々セラピストのところで、どうにもならない悲しみに悶絶していた。そんなある日、ニーナが思い出のバッハの曲を弾いていると、それに合わせてチェロの音が響いてきた、驚いたニーナの前にはジェイミーの姿が。ゴーストだが、ジェイミーに再び会えて大喜びのニーナは、時がたつのも忘れ二人の世界に没頭する。仕事に戻り、できるだけ今までどおりの生活をしようとするニーナだが、帰宅してみるとジェイミーはゴーストの友人たちを招きいれビデオ鑑賞していた。ジェイミーのわがままに困惑をするものの、愛しい人が戻ってきたこの生活を壊すこともできなかった。そんな時、ニーナは友人と入ったレストランで、精神障害者の世話をしているマーク(マイケル・マロニー)と知り合い、彼に惹かれるようになるのだが・・・。
以前から観たいと思って、ずっと探していましたが
レンタルショップで置いているところが少ない上に
やっと見つけたショップではいつもレンタル中・・・
そんな私に映画がご縁でお友達になった素敵な方から救いの手が♪
ご好意でや~~~~っと鑑賞できました!!
ありがとうございます♪
しっとりとした作品!
悲しみにくれるニーナの元に戻ってきた恋人ジェイミー
もちろん、ゴーストなのだけれど
彼女のために悪いやつをやっつけてくれたり・・というわけではなく
ただ、彼女の悲しみを癒すためにやってきたわけです
セラピストの前で号泣し、やり場のない悲しみに苦しむ
そんな彼女を見ていたら・・・やっぱり戻ってきてしまいます
胸が張り裂けそうなくらい切なく
きっと自分も愛する人を亡くしたらこんな風になるだろうと思いました
ゴーストとなって登場するジェイミーですが
この登場の仕方がまた洒落ています!
チェロ奏者だったから納得なのだけれど
思い出の曲で登場!!
二人で過ごした朝、時がたつのも忘れて
流れていく雲を眺める二人、大きな窓、幸せそうな顔。。
画面に映る二人の様子は音もないような
静かで優しい時間を感じさせてくれました
その次に大きな窓から見える空の景色は
雲の流れがとても速く
そこで本当はとても時間が過ぎていることにハッとさせられ
それはまるで夢と現実を見せているように感じました
ジェイミーのチェロにあわせて歌う
ニーナのウキウキした顔、恋をしている女性って
こんな顔しているんだよねぇ~~~と
観ているこちらまで胸がキュンとしてしまうほど
嬉しそうで楽しそうで・・・
(私もそんな頃があったかも・・・遠い目・・笑)
原題は、二人がお互いをどのくらい想っているか
言葉に表す遊びで出てくるのですが
こういう言葉遊び、日本人はしないかも・・・
でも、とても素敵だな~♪と思いました
言葉にすると軽くなるような気がすることもあるけれど
言葉にしないとわからないこともありますものね・・・
ところが、ジェイミーは摩訶不思議な行動を取ります
二人の幸せな日々に少しずつ変化がでてきて
ニーナにも、予期せぬ出会いがあり
それと同時にジェイミーの行動もエスカレート・・
でも、その行動がどういう意味だったのか
彼が戻ってきた理由がなんだったのか
後半にその意味がわかったとき
アラン・リックマン演じるジェイミーの優しさと
ニーナを本当に大切に思う深い愛情に
私まで包まれているようなそんな気持ちになりました
とても静かで優しい、大人のラブストーリーでした♪
邦題を付けた方、ブラボーです!
ジェイミーがニーナに訳してもらうスペイン語の詩に
あった一言でしたでしょうか・・
まさにピッタリの題だと思いました!