- グウィネス・パルトロウ/プルーフ・オブ・マイ・ライフ
- \3,990
- アサヒレコード
アメリカ 2005年
アンソニー・ホプキンス、グゥイネス・パルトロウ、ジェイク・ギレンホール、ホープ・デイヴィス、ダニー・マッカーシー
監督:ジョン・マッデン 『恋におちたシェイクスピア』、『コレリ大尉のマンドリン』
脚本:レベッカ・ミラー 『ウィンズ』、
原作・脚本: デヴィッド・オーバーン 『イルマーレ』(アメリカ)
【ストーリー】
キャサリン(グゥイネス・パルトロウ)は一人静かに真夜中にTVを見ている。そこに父ロバート(アンソニー・ホプキンス)がやってきて、「ちゃんとベッドでねなさい」と言うのだが、彼女は夜も眠れないほど神経をすり減らしていた。それは、そこに立っていて話をしている父は一週間前に亡くなっていたし、その父を5年間も一人で世話していたのだから。父ロバートは22歳の若さで世界的数学の理論を証明した天才だったが、精神のバランスを崩し、その世界では“イカれた天才”と呼ばれていた。そんな父親譲りの天才的な数学の才能を持っていたキャサリンだが、激しい気性や数学に没頭する性格までも受け継いでいたため、あ周りにはなかなか理解されないでいた。悲嘆に暮れるキャサリンのもとにロバートのかつての教え子、ハル(ジェイク・ギレンホール)が現われ、ロバートの遺品のノートを読ませてくれという、ロバートに対して猜疑心むき出しのキャサリンだが、いつしか2人は恋に落ちる。ロバートを信じたキャサリンは、大切に持っていた小さなカギをハルに渡す、それはロバートのデスクのカギだったが、そこにあった一冊のノートには、なんと、これまで誰も成し得なかったある定理の証明が記されていた。しかし、興奮すはハルに対しキャサリンは、それは自分が書いたものだ、と思いがけない言葉を発するのだった…。
良かったです!
ちょっと最近のハリウッド作品にしては
古い感じがするというか・・・なんというか
それもそのはずですね!
原作は有名な舞台劇のものらしいです・・
原作を読んでみたいなと思いました!!
出演者に文句なし!!
アンソニー・ホプキンスにジェイク・ギレンホールですよぉ~♪
アンソニー様は、さすがですねぇ~(いまさらですが・・・)
優しくて、素敵な・・時に激しい父親を・・地なのか?と思わせるほど自然に
グゥイネスとの親子役は、とてもしっくりしていて素敵でした
たしか、この作品は・・・
引退しようと思っていたときに来たオファーだったそうですが
グゥイネスとの親子役ということと、原作にひかれて出演を承諾したとか・・
ジェイク君は押さえ気味なよい役どころでしたねぇ~
もっと登場するのかな?と思ったけれど
なかなかいい感じで登場してくれていました!!
この作品でも、あの気弱そうなのに強い目を見せてくれましたねぇ~(ふふふ)
壊れそうな天才役のグゥイネス・パルトロウ
疲れきっていて、いつも不安そうで不機嫌な顔
「恋におちたシェイクスピア」のイメージが強い女優さんだったので
ちょっとビックリしましたが、ピッタリでしたね
この作品、ラブストーリー?ヒューマン?と悩んだのですが
見方によっては、どちらにもとれなくもないかなぁ~
父娘の関係、姉妹の関係、そしてハルとの関係
それぞれが、よくわかるんですもの・・・
おかしくなったと思っていた父がまた研究を再開したと聞いたときの
キャサリンの嬉しそうな顔・・・
それを手伝うという名目で父と二人の生活を始めるけれど
父が見せたノートに愕然とするキャサリン
同じ道を歩むもの同士、あのキャサリンの表情はとても切なくて
引き出しにノートをしまいカギを掛けたのは
尊敬する父への思いと、
娘として、父を超えることが赦せない自分を封印したのだと・・
そんな彼女を理解できない姉のクレア
葬儀にやってきて、あれこれとキャサリンの世話をやき
いろんなことをテキパキと片付けていく
家を売ることも、キャサリンをNYに連れて行くことも
キャサリンになにひとつ相談もせずに・・・
それどころかキャサリンの精神状態を疑っている
二人の会話に
キャサリン「5年も私一人で世話をしていたのよ。。」
クレア 「もっと好きなようにすればよかったのに・・」
私にも妹がいて、こんな会話よくします(苦笑)
とくに親が入院したりしたときなどは・・・
長女は、早く自立をして経済的に親を援助して
次女は長く親元にいるから、自分のことよりも親の事を優先する
そして
長女は、自分が親に対して精神的支えになれないこと悲しさを覚え
それができる妹を羨ましく思いながらも、もっと自立しろと妹に言う
次女は、好き勝手なことをしている長女を責め
それができる姉を羨ましく思いながらも、他人に親をゆだねることができない
悲しいくらいによくわかる・・・どちらがイイとか悪いとかいえない世界
ただ、ひとつだけいえるのは、お互いにキライではないから
歯がゆい思いをするということ・・・
この作品では、見事にそれが出ていました。
痛いほどわかる状況・・・
そして、そんなキャサリンをひそかに想っていたハル
キャサリンにとって、彼女を変人扱いしないハルは
唯一信頼できる人になっていく・・
それはたぶん父親でも無理だったことだったはず
たった一晩で?彼を信用する??と思うだろうけれど
きっとキャサリンにとっては、彼を受け入れること自体
大変なことで、でも直感的な何かが二人を結び付けたんだろうな・・と
ところが、ひとつのノートがキャサリンの心を傷つけてしまう
そのノートがなければ・・・やっぱり見せるんじゃなかった・・
ノートを封印した時のキャサリンの思いが
「あれは父のノートだった」と思い込むことで
心のバランスを取ろうとするキャサリン
それから何日も口を利かずに過ごしたのは自己防衛本能
信じた人に信じられない悲しみは想像すると辛いです
けれども、たとえ傷つけたとしても
真実を証明することで彼女自身の存在すべてを証明することになったことは
少しでもハルとの関係に光を照らすことになったわけで
きっと、彼が数学者でなければ、こんな形にはならなかっただろうけれど
父ではなく、同じ道を歩む理解者を得られたことは
キャサリンにとって幸せなんだと思えた作品でした!
ああ・・歯痛から開放されたら
こんなに書いちゃいました(苦笑)