マッドタウン(2016年) | 勝手に映画紹介!?

マッドタウン(2016年)

Bad Batch

とうとう25日で無料期間が終了しますよという通知メールが届いたNetflixの“1か月無料体験”…継続か解約か、そろそろ決断せねば。今はFire TV Stickを使ってテレビで視聴してるのでHD画質を選択してるんだけど…一番安いSD画質オンリーの契約にして、タブレット(HD非対応のFire タブレット)専用にするという手もあるかなと…あのくらいの画面で見れば、SD画質でも気にならないし。とりあえずは、昨日から配信がスタートしたNetflixオリジナル映画「マッドタウン(原題:The Bad Batch)」を鑑賞…海外では劇場公開もされ、Blu-rayもリリース済みの模様。

テキサス州…“バッド・バッチ”と判断された女アーレンは、ゲートの向こう側へ追放される。そこはテキサス州に帰属せず、その地区の移住者に関しては“米国政府も一切関知しない”とされる…周囲に何もない砂漠地帯だった。“夢(ザ・ドリーム)を見つけろ、安らぎ(コンフォート)を探せ”と書かれたチラシを頼りに…砂漠を横断していたアーレンだったが、途中で“ザ・ブリッジ”と呼ばれる人喰いコミュニティの連中に捕まり、右手・右足を切断されてしまう。なんとかそこから抜け出したアーレンは、ホームレス風の男に助けられ、“コンフォート”にたどり着く。

ちゃんとした説明がないので、想像で補うしかないんだけれども…どうやら政府から見放されたような罪人たちが、ゲートで隔てられた土地に追放されていて、その土地は無法地帯と化している様子。そこに放り込まれてしまった主人公女性は、直ぐに“いかつい連中”に襲われ、拉致された挙句に…手・足を切断されてしまうと、かなりインパクト大な出だし。さらに、主人公を襲った連中は人肉を食す“人喰い”だったという…なんともショッキングな展開だ。このまま飼い殺しか?と思いきや、不自由な身体で“人喰い”を倒し、這いずりまわりながら脱出に成功。

しかし砂漠を横断中に力尽きてしまうんだけど…そこにホームレスの男がフラリと現れまして、彼女を助け、“人喰い”とは別のコミュニティに送り届けてくれる。このホームレスが、マジで汚いオヤジで、どうやら喋れないらしく…セリフを一言も発しないので、まったく“謎の人物”なんだけど…よーく見ると、ジム・キャリーだったりするのがビックリ。事前にキャストの情報を知ってたので、もしやって思ったけど、気をつけなきゃ誰だかわからない。セリフがないので、これじゃ日本語吹き替え版でも山寺宏一の出番がない(実際に山ちゃんは吹替えに参加してません)。

新しいコミュニティにたどり着いた主人公…義足も与えてもらったりし、のんびり、平和に暮らし始めるんだけど(劇中で5か月の時間が経過する)、逆に今度は目的を失い、空虚感を苛まれている様子。そんな時に、たまたま自分の手足を奪った“人喰い”の仲間を発見し、復讐心をメラメラと燃やすわけなんだけど…その相手の“人喰い”が子連れでして、さすがに子供にまで手を出すようなことはしない。一方、子供がいなくなったと焦る“人喰い”のオッサン…演じるのはジェイソン・モモア(「バットマン vs スーパーマン」「ジャスティス・リーグ」に登場のアクアマン)。

このオッサンが…自分たちが生きるためには、平気で“他人をぶっ殺す”のに…娘に対しては超デレデレでして、必至に行方知れずになった娘を探す姿、そして娘といる時のあの優し気な眼差しを見ていると、すっかり“人喰い”の狂人だなんて忘れてしまうほどだ。娘とたわむれた直後に…まるで“食材用”の鶏を絞め殺すように、若い娘の首をバキって折るギャップがたまらなく恐ろしかったりもする。ここまでするのは極端だが…このくらい愛情を持って子供に接すれば、虐待なんてものも少なくなるだろうという…皮肉めいたメッセージにも受け取れる。

一方、“人喰い”と再び関わったことで主人公にもさらなる変化が訪れる。主人公が暮らしているコミュニティは…ハーレム暮状態(周りにいっぱい妊婦を侍らせている)のキアヌ・リーブスがドラッグで住民たちを骨抜きにしていて、偽りの“幸せ”を与えてるんですけど…なんか違うんじゃないかと。“クソクソ”を連発し“クソ”についての熱い議論をぶちかます我らがキアヌと、手足を失った主人公女性が直接対峙するシーンもなかなかの緊張感。いったい主人公女性が何を企んでるのか?一瞬、本気で“女の幸せ”を求めてるのかと思ってしまったよ。

“人喰い”の子供として育てられている少女が…他のコミュニティの文化に感化されてしまうのは、解りやすい風刺で面白かった。そして戸惑いを隠せない“人喰い”のオッサンの表情…最後のアノ展開に、“クラスで飼育した豚を食べる、食べないで大論争になる”妻夫木聡の「ブタがいた教室」をなんとなく思い出すオイラであった(笑)生きていくうえでの“食”の大切さを考えさせられる。わけわかんないところもいっぱいある変な作品なんですけど…だからこそ“何が起きるかわからなくて”面白いし、色々と考えを巡らせたくなる…そういう作品でしたね。


監督:アナ・リリー・アミールポアー
出演:スキ・ウォーターハウス ジェイソン・モモア ジム・キャリー ジョヴァンニ・リビシ キアヌ・リーブス


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YouTubeに予告がありました









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