恐竜・怪鳥の伝説(1977年) | 勝手に映画紹介!?

恐竜・怪鳥の伝説(1977年)

恐竜・怪鳥の伝説

先日、渡瀬恒彦の訃報が飛び込んできた…最近はどんどん昭和のスターが亡くなって、寂しい限りである。訃報以降、連日のように地上波、BSで追悼ドラマが放送されている…2時間ドラマにいっぱい出てたもんね。オイラ的にはテレ朝のSPシリーズがお気に入りで、放送のたびにブログでもレビューを書いていた。今も、テレ朝で「タクシードライバーの推理日誌」をやってるけど…このシリーズはそんなに見てなかったのでパス。ということで、オイラはAmazonのプライムビデオを使って渡瀬恒彦の追悼を!「恐竜・怪鳥の伝説」という映画を鑑賞したよ。

富士の樹海で若い女性が発見され…息を引き取る前に“大きな石の卵、氷の壁”という意味不明なうわごとを発していたという。そのニュースは瞬く間に広がり、耳にしたユニバーサルストーン社の嘱託・芦沢節は、自分の目で真実を確かめようと、さっそく富士へと向かう。芦沢は生物学者だった亡き父親の影響で、恐竜の生存を信じていたのだ。同じ頃、女性カメラマンの小佐野亜希子は、助手の園田淳子を伴い、西湖に撮影にやって来ていた。実は、芦沢と亜希子は恋人同士で…偶然に再会を果たす。その後、二人の周囲で不審な事件が相次ぎ…。

今回が初見です…冨士に恐竜が出現するという、いわゆるモンスターパニック映画。今になって、タイトルだけ見ちゃうと…“とんでも臭”がするんだけれども、これが意外と面白い。まず、やっぱりクールな渡瀬恒彦の主人公のおかげで、前半はわりとハードボイルドタッチな雰囲気を醸し出している。たまたま訳ありのカノジョと再会するくだりなんかもいいですよね…渡瀬恒彦がそのカノジョと出会った時の事を思い出して語るんだけど、場所が“レマン湖”だという。なぜ“レマン湖”…そのフレーズだけで、想像力逞しい当時の若者は大興奮したんじゃないかと。

Wikipediaなんかにも記述があるんだけど、時代的に「ジョーズ」の影響が大きいそうだ…それこそその後の「ピラニア」だったり「エイリアン」のような要素も入ってるんじゃないかって思ったりしたんだけど、製作年で比べると、本作の方が先発だったようだ。まぁ、当時は国内外で「ジョーズ」的なもの、その類のホラーが大流行していたのだろうと。だからね、意外とエログロも満載…意外な登場人物が“謎のモンスター”にガブリと食いちぎられるところなど、悪趣味で、けっこう雰囲気がある。ヒロインの女優さんなんかは何度、死体を見つけて絶叫したことか(笑)

怪鳥ランフォリンクスが逃げ惑う人々を襲う後半の特撮シーンなどは、平成ガメラのギャオスを彷彿とさせる、これまたなかなかの残虐っぷりで、見応えがあった。そしてもう一つのモンスター、恐竜プレシオサウルスとの対決なども、それこそ「ジュラシックパーク」や先日試写会で鑑賞してきた「キングコング: 髑髏島の巨神」のようなモンスターバトルの醍醐味がしっかりと味わえた。ただ、ストーリーはいったいどこへゆくのやら?冨士周辺が凄いことになってるのに、恐竜の存在を目の当たりにして、1人で納得する渡瀬恒彦、それが一番大事な事だったのか?

恐竜も存在、冨士山も爆発、溶岩ドロドロ…いつの間にやら“死んでも手を離さないぜ”という、ヒロインとのラブストーリーにすり替わって映画は終了(しかも、場違いなテーマ曲もバックに流れて)。“こんなところで唐突に終わるか!”っていう印象もあるけど…ある意味、そういうところが、アメリカ製のお気楽なモンスターパニックとは一線を画すかなとも。前半は渡瀬恒彦が渋くてカッコいいと思いながら見ていたが、やっぱりツッコミ映画になってしまったのだが…無料のプライムビデオというのもあり、そんなに残念感はない。最後に渡瀬恒彦の冥福を祈って…。


監督:倉田準二
出演:渡瀬恒彦 林彰太郎 沢野火子 清島智子 牧冬吉 中村錦司 滝沢聡 司裕介 奈辺悟


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プライムビデオ 恐竜・怪鳥の伝説







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