劇場版 零~ゼロ~(2014年) | 勝手に映画紹介!?

劇場版 零~ゼロ~(2014年)

劇場版 零~ゼロ~

【鑑賞日:2014年9月30日】

ネット懸賞で当てたイオンシネマのチケットがまだ1枚残っていたので…近所のシネプレックスでは上映がなかった「劇場版 零~ゼロ~」を見てきた…平日夕方の上映回だったけれども、客はオイラ1人!と、思ったら、上映開始間近に親子らしき2人組のお客さんが入ってきた。まぁ、それでもたった3人…座席数297のシアター1(施設内で2番目にでかいスクリーン)がほぼ貸し切り状態でした(笑)しかも、オイラはタダ券だしな。前回、同じタダ券を使ってるろ剣の完結編を見に行ったときは、もっと客がいたけれども…やっぱ人気ないのかね?

山間の町にある女学園…生徒のみんなが憧れる学園のカリスマ的存在アヤが、部屋に閉じこもってしまい外に出てこなくなってしまった。他の生徒たちが心配しているのだが、なかなか事態は改善しない。ある日、アヤのことを慕っていたカスミが、写真好きのミチの前で忽然と消えてしまった!いったい彼女に何が起きたのか?生徒たちの間で噂される、好きな女の子の写真にキスをするという“少女の呪い”が何か関係があるらしいのだが…。ミチが失踪したカスミの部屋を調べると、そこにはアヤの写真があった!それ以降、他の少女たちも次々に失踪し…。

元ネタは同名のゲームらしいんですけど、ゲームはほとんどやらないので知識はほとんどない。ぶっちゃけ、そんなに興味もなかったんですよね…監督は「バイロケーション」の安里麻里で、どちらかというと嫌いな部類に入る監督だし。でもね、ストーリーの原作になっている小説を執筆しているのが「多重人格探偵サイコ」の原作者で知られる大塚英志で、その大塚英志のもう一つの代表作である「黒鷺死体宅配便」のキャラクターが本編中に出てくるなんていう情報もあったので、ちょっとだけ見てみたいなって気持ちになってきたのよね…。

作品のジャンルはホラーです…でもそんなに怖くなくてですね、寄宿学校に集う少女たちの百合っぽい関係を楽しむという、そこが見どころなのかな?40近いオイラが見るには、ちょっとツライ題材ではありまして…特に前半部分は眠たくて、かったるくなってしまいました。後半はミステリー色も強くなってちょっと面白さを取り戻すけど。一瞬、金子修介の「1999年の夏休み」なんて作品を思い出したのだが…あの映画は、女優が演じる男子生徒の声を、アニメの声優が声のアテレコを行うという不思議な作品でして、そういえば少女ではなく、少年の話だったなぁと。

でもですね、この映画に出てくるミチっていうショートカットの女の子(チラシの中央右の女の子、森川葵って女優さん)がですね、「1999年の夏休み」に出てた時の深津絵里に、なんか似てるんだよなぁ~。もう一人の…ひきこもりだったり、幽霊疑惑が出てきたりっていうアヤっていう女の子(中央左、中条あゆみって女の子)の方は、日本人離れした顔つきで平成ガメラシリーズの藤谷文子を彷彿とさせまして(ググってプロフィールを調べたら、やっぱりハーフってなってたよ)…なんか、やっぱり金子修介好みの題材なんじゃない、コレ?って思うのでした。

似たような女の子がたくさん出てくるので…誰が主人公なのか最初はわかり辛かったなぁ。ショートカットのミチって女の子がわりとアクティブに動きまして、どうやら主人公らしいぞと…他の娘は脇役なんだなぁって納得。で、途中でひきこもりを脱却したアヤが合流しまして…この二人で連続女生徒失踪(後に怪死事件に発展)の真相究明に乗り出していくと。幽霊や呪いといった非現実的な展開はあるものの、ミステリーとしてはわりと王道系でして、前述のオカルトな題材も、犯人当ての目くらまし的な小道具かなと思ってみたり。

オカルト系の演出で…CGや合成がかなり自然でして、そこは評価できる部分かもしれない。失踪した女の子が、ものすごく汚い池にハマっちゃって身動きが取れなくなってる時に…幽霊が水面を歩いてくるシーンが、個人的には好きですね。何度か讃美歌のような曲を女生徒たちが合掌するシーンが登場するんだけれども…モブで写っているコーラスの女の子が唄っている顔が一番ホラーだったりするのはご愛嬌。誰がってここで限定しちゃうと…それこそ問題ありそうだけど、きっと映画を見た人なら、ああ、あの娘(こ)だなってわかるんじゃないかな?

ミッション系の学校なので…先生たちはシスターなんですね。園長先生が美保純なんだけれども、シスターの恰好なんかしていると、まるでコスプレでして(笑)それこそロマンポルノとかに出てくる修道女みたいに、裏では凄い淫らなんじゃないの?なんて思わず想像したくなる。まぁ、淫らではなかったが(当たり前だ!)…案の定、裏はありましたね。明らかに怪しいもん園長先生。他にも、見るからに怪しいキャラクターとかがいまして…そいつらの扱いもやっぱりな感じでした。つーか、この学園のシスター、とんでもねぇヤツばっか。普通なら学校潰れるだろ?

クライマックス…すごく重要な部分で、貯水場が出てくるんですね。ある人物が犯人によってそこに突き落とされて、溺れて死にかかるわけですけど、他の人物が助けに来ると。水面に投げ込まれた時に、けっこうな高さがあったと思うんだけれども、助けに来た人物が、柵越しにちょっと手を伸ばしたら助けられちゃったって…うっそー、そんな簡単に這い上がれるなら、1人でも自力で脱出できたんじゃない?って思ってしまった。そういうツッコミも入れつつ…どうせなら「黒鷺死体宅配便」をメインに扱った方が、もっと面白い作品になったんじゃないって思った。


監督:安里麻里
出演:中条あやみ 森川葵 小島藤子 美山加恋 山谷花純 萩原みのり 中村ゆり 中越典子 美保純


【これが原作小説だそうです】
零 ~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い (角川ホラー文庫)







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