闖入家庭教師～小笠原一家の事件手帖（２０１３年）
ちょっと前に、初回放送で録画し逃した城定秀夫監督のエロＶシネがまとめてリピート放送されていたのでエアチェックしておいた…作品中のクレジットは“城定夫”になってるんだけど、城定監督の別名義なんだそうな。月初めに鑑賞し、すげー面白かった「人妻」でもタッグを組んでいた七海なな嬢が主演で…タイトルにもなっている家庭教師の役です。う～ん、どういう媒体で発表された作品なのだろうか？セルDVDどころか、DMMやツタヤディスカスなどのネットレンタルでも検索できず…ソフト化されてないのかな？その辺のくわしい事情はわかりません。
息子の太一、父親の洋次、母親の安子…親子３人で暮らす小笠原家で殺傷事件が発生！幸い死者はでず…関係者が刑事の事情聴取に応じることに。事件の中心には…もう１人、太一の家庭教師・皆川弓子が関わっていた。そして、小笠原家の3人と、弓子の証言はまったくかみ合わず…どちらが正しいのかなかなか判断がつかない。母親の安子は、弓子が太一をたぶらかしたと訴えるのだが…当の弓子は、父親の洋次が高校時代の担任で、過去にレイプされた過去があると証言。さらにその事実を知られて、太一にも関係を強引に迫られたと…。
サスペンスタッチの作品…森羅万象演じる刑事が、取調室で関係者の事情聴取をしているところからスタート。関係者の証言で、いったい何が起きたのかというのが紐解かれていくんだけれども、各登場人物の言い分がそのまま映像化されるので…いったいどれが真実なのやら？といった具合。ＷＯＷＯＷの解説のところにも書かれていたんだけれども、エロ版“羅生門”だそうです。シュチエーションにより、か弱い女の子が被害に遭うレイプものになったり、男を誑かす魔性の女ものになったりと、コロコロと変化するので、一度で二度おいしい仕掛けだ。
まず家庭教師のおねーちゃんと、小笠原一家の父親との過去から。先述の通り…２人は高校の担任と生徒という関係であったことが判明。一連の騒動の発端はここにあり、ねーちゃんは、進路指導の名目で、強引に担任教師にレイプされたというんだけれども、教師の父親の方は、推薦入学目当てにねーちゃんが色仕掛けしてきた、そして、それに抗えなかったと訴える。七海なな嬢の制服姿が意外と似合い、襲われてるところ、そして誘惑して逆に襲っちゃうところ…どちらのシュチエーションの濡れ場もなかなかそそるシーンとなっているんだよね。
そんな因縁めいた２人が、息子の家庭教師として再会…ねーちゃんは、担任教師にまたヤラれるのではないかとビクビクし、親父の方は、なんらかの復讐で自分に近づいたのではないかと疑い、いつ家族に過去をばらされるか怯えている（もちろんどっちの言い分が正しいかは不明）。その２人の、なんだか怪しい雰囲気を敏感に察した息子が…２人のキス現場を目撃してしまう。でもって、もし…家庭教師のねーちゃんの言い分が正しいのであれば、似た者親子ということで、親父とのキスをネタに、自分にもヤラせろと息子がせがんできたってことなんだけど…。
最初は「おっぱい見せて」って…控えめの要求だったんだけど、もちろんそれだけで済むはずがない。デジカメで写真を撮り、ヤラせてくれないとネットにバラまいちゃうぞと脅す。渋々、息子の言いなりになって股を開くが…もちろん息子の言い分はまったく逆で、ねーちゃんの方がヤラせてあげるから、黙っててとお願いしてきたという。で…家庭教師の度に、勉強そっちのけでヤリまくってたから、成績が下がってしまい…オカンが怪しむきっかけをあたえてしまったんだけど。そして、いよいよ事件の核心部分…誰が何をしたかというところが明らかになるが…。
個人的には、やっぱり家庭教師のねーちゃんの復讐なんじゃないかって思うんだけど…どっちの言い分が正しいのかというのは、鑑賞者の印象に委ねられるところが大きいです。しかめっ面で、関係者の証言を聞いていた刑事たちの最後の反応がとにかくおかしい。ってか、名前もおかしい。いいのか、その名前使ってってところでまず爆笑してしまった。ある有名な刑事と部下の名前をモロにパクってます。この刑事と部下が語る本音、そして邪な計画こそが事実なんじゃないかな？最後、警察署から出てくる家庭教師の姿を見て、その思いがいっそう強くなる。
-追記- って、上記のような文章を書きあげた後に気づいたんだけれども…どうやらＡｍａｚｏｎで受付中のハケン家庭教師の事件手帖
（アルバトロスフィルムより2014年6月2日リリース予定）
監督：城定夫（城定秀夫）
出演：七海なな 佐々木麻由子 稲葉凌一 蘭汰郎 森羅万象
【本文を書きあげた後に発見…たぶんこの作品！】
DVD ハケン家庭教師の事件手帖
