レディハンター 殺しのプレリュード(1991年) | 勝手に映画紹介!?

レディハンター 殺しのプレリュード(1991年)


 勝手に映画紹介!?-レディハンター 殺しのプレリュード

楽天のネットショップ駿河屋 で大量に大人買いした中古VHS…先口分がまだ1本(正確にはもう2本あって、1本はあまりのつまらなさに途中断念した)残ってるんだけれども、追加注文した後口到着分の中に見たいものがあったので見始めてしまった…ということで「レディハンター‾殺しのプレリュード‾ 」を鑑賞。リリース順では「突風!ミニパト隊」の方が先なんだけれども、実質上の三池崇史監督デビュー作(本人談)のVシネ…今まで見逃していた作品を、たった190円で発見できて感謝である。ちなみにAmazonのマケプレだと、今現在500円からあるけど…。

水商売で働く女性などからボランティアで子供を預かっている池広和雄は、母親がなかなか迎えに来ない子供、リキを自宅に連れ帰ることにしたのだが…その途中で、武器を持った集団に襲われてしまう。隙を見て逃げ出した和雄は…元米軍特殊降下兵で、和雄の恋人でもあった式場早枝子の自宅に駆け込む。早枝子の家は地上げにあっており…廃墟のようになっていたのだが、本人が在宅しており、匿ってもらえることに。しかし、襲撃者は早枝子の家を突き止めており、再び襲撃してきた!相手は武装したプロ集団…何故、子供が狙われているのか?

「紅茶の美味しい喫茶店♪」でお馴染み、80年代アイドル柏原芳恵主演…てっきり元アイドルの中途半端なお色気路線映画なんだろうと思っていたんだけれども(そういえば、“三池崇史の仕事 1991-2003”という書籍の中で、ライターのギンティ小林さんも同じような感想を書いていた)…これがどうして、ハードなアクション映画なんですよ。これまた“三池崇史の仕事”からの受け売り情報なんですけど…柏原芳恵の下着姿というジャケデザインは大人な事情ってヤツらしく、実際にはハードボイルド作家の矢作俊彦が脚本を担当しているのだそうだ。

だからさ、それこそ東映がVシネマとして世に送り出した最初の作品でもある「クライムハンター」ばりに、硬派なアクション作品なのよ。確かにね、ちょっとセリフのイントネーションがおかしい柏原芳恵の演技とかどうなのよって思っちゃう部分もあるし…元軍人っていう設定にも説得力がまるでない。日本の街中で拳銃バンバン、M-16までぶっ放すっていうとんでもな銃撃戦に良くも悪くもな古臭さがあり…きっと、映画通ぶった今の若い輩はこの手の作品を貶すんだろうなぁって思ってもしまうんだけれども、その辺を納得して見ると、今でも充分に面白い作品です。

ヒロインの住処が…地上げにあってるなんて設定も、要は家の中で派手なアクションがやりたかっただけ…だからあえて廃屋なような家に住まわせてるんですよね。そういう低予算を逆手に取った設定づくりの巧さなんかは、既に三池崇史らしさが出てるんだなぁって感じです。ちょっと鼻につく子役たちの演技なんかも…それこそキャラ設定や演出で見事にカバー…笑いと驚きにうまく持っていっているんだよね。狙われている子供が、どこぞの国の王様の息子だったという漫画な展開も…クライマックスのあのセリフを言わせることで想像以上にブラックになった。

とある理由で病院に潜入した柏原芳恵が、変装するためにナースを襲うんだけれども…なぜかその襲われたナースがひん剥かれて、亀甲縛りで監禁されているという、突然のお色気シーンにとにかくぶったまげた。やたらと“カラムーチョ”という商品名を連呼する脚本…性の目覚めがこの人だったという30代、40代男性も少なくないはずである「宇宙刑事シャイダー」のアニー役、森永奈緒美に「痔」なんてセリフを喋らせるのも、確信犯であろう。三度、“三池崇史の仕事”からの情報で失礼するが、監督曰く…今よりアクションのキレは良いとのこと。

様々なトラップを仕掛け、アサルトライフルで敵を次々と玉砕していく柏原芳恵の姿に、それこそ近作「悪の教典」の伊藤英明と同じ臭いを感じたのは自分だけだろうか?この映画を見たことで、三池崇史って根底では変わってないな、やっぱり「悪の教典」もアクション映画として“普通”に楽しんでいいんだと再認識、得体の知れない敵というのが当時は、どこぞの国の傭兵軍団だったわけですけど、今の時代は、そこらへんにいるガキの方がよっぽど脅威だと、そういうことなんじゃないか?「悪の教典」を否定したどこかのアイドルに本作を見せてみたいな。


監督:三池崇史
出演:柏原芳恵 村田功 森田洸輔 森永奈緒美


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