007 スカイフォール(2012年) | 勝手に映画紹介!?

007 スカイフォール(2012年)

勝手に映画紹介!?-007 スカイフォール


【鑑賞日:2012年12月1日】

コレを見たら、もう今年の劇場鑑賞は見納めでもいいかなぁなんても思っていた…本年の大本命「007 スカイフォール」が公開初日を迎えた!実は、IMAX版も同時公開になっており…初日に行くと先着でポスターがもらえたらしいのだが、オイラの家から電車に乗って簡単に行ける範囲にあるIMAXの初回上映が“吹替え版”だったので躊躇してしまった…うーん、やっぱ最初は字幕で見たいよなぁって。つーことで、ポスターは諦めて、普通に近所のシネコンで鑑賞することに。ファーストデイで混雑が予想されたのであらかじめチケットはネットで予約しておいた。

トルコ、イスタンブール…007ことジェームズ・ボンドは、同僚のイヴと共に、盗まれたハードドライブの奪還任務についていた!ドライブを盗んだ男パトリスと死闘の末、走行中の列車の屋根に追いつめたボンドだったが…あと一歩のところで、上司Mの命令で狙撃を実行したイヴの誤射により、車上から転落…パトリスを逃してしまう。ボンドはそのまま死亡扱いとされてしまう。奪われたドライブの中には世界中のテロ組織に潜入しているNATO諜報部員たちの機密情報が入っており、Mは責任を取らされそうになる。そんな時にMI-6本部が何者かに爆破され…。

予告編の「ボンドを撃って」っていうMのセリフを見て…なんかボンドがまた任務を逸脱して、Mから射殺命令でも出ているのかと思ってたんだけれども…実際はちょっとニュアンスが違って、バックアップでついた同僚の女性エージェント・イヴが、犯人を撃とうとしたんだけれども…ボンドと犯人がもみ合ってたから、撃てませんと一度は拒否するんだけれども、Mが構わないから撃っちゃえと命令して、結局ボンドに弾が当たって、誤射で列車から落っこちちゃったってことだったのね。うーん、かわいそうなボンド。でも、もちろんそんなことでは死にません。

ただ、Mと同僚に邪魔されたことですねちゃったボンドはそのまま行方をくらまして、酒浸りになっちゃうんだけれども…TVのニュースでMI-6のピンチを知り、復帰を決意。でも、ハイそうですかと簡単には復職できなくて、適性検査なんかを受けさせられる。で、ようやく復帰が認められたボンドは、一連の騒動の絵図を描いている黒幕を捜しだすため、上海やマカオ…実際に島の名前は出てこなかったが、いつの間に撮影してたんだ日本の軍艦島などを飛び回り、最終的には地元イギリスで、悪党どもと壮絶バトルを繰り広げるといった展開。

前作以上に、007らしさがググっと増した印象。ただ、お馴染みの銃口オープニングがないのは、ちょっとさびしい(というかなんかアレがないと間抜けで、映画が始まった気がしない)…クレイグボンドになってから、あの銃口のバーンはラストで使われるパターンが多くなったよね。それと…デヴィッド・アーノルドからバトンタッチしたトーマス・ニューマンのBGMがいまいちパッとしない点も…。でも、派手なアクションシーンになると、デヴィッド・アーノルド版のボンドのテーマがちゃん使われてたので良かったけど。アデルの主題歌もいかにも007っぽくてグー。

メインキャラたちとボンドの機知に富んだセリフのやり取りも、今までのオマージュ等をふんだんに含んでおりニヤリと笑ってしまう。劇場のあちらこちらで、同じ場所でクスリとやってる人がいて(だいたい大口を空けて笑わないで、鼻でフンとか笑う人とかが多い)…オイラと同じような年季の入ったボンドフリークがちゃんと見に来てるんだなぁって、嬉しくなってしまったりする。武器を支給する時のQの一言、ボンドの愛車アストンマーチンを目にした時のMの一言、それぞれのボンドの返しなどもとにかく最高に笑える。

アクション面では、やはりアバンタイトルが007らしい派手さのある見せ場であった…ショベルカーで走行中の列車を破壊し、客室に乗り込んできたボンドが、さりげなくカフスボタンを直すなんてシーンがめちゃくちゃかっこよかったりする。中盤の上海での格闘アクションなんかは…どことなくブレードランナーのようなSFっぽさも感じて印象に残る映像。逆に、予告でも使われていた地下鉄が落っこちてくるシーンなんかは意外とサラリ。その後に出てくる、MのピンチをMI-6+αのメインキャスト総出で迎え撃つ場面なんかはかなり痛快だ!

クライマックスに関しては、過去作品の悪党の秘密基地なんかと比べちゃうとちょっとスケールが小さく感じてしまうんだけれども…ボンドの生い立ちも絡んでくるドラマチックな見せ場となっており、意外と斬新で面白い。実はボンドさん、日曜大工なんかも得意なのね(笑)手製トラップを仕掛けたり…クレイグらしいワイルドなボンド像がさらに深まったと思う。戦闘が始まる前の地味かなって危惧も、悪党シルヴァが地獄の黙示録の心理作戦並みにやたらと派手にヘリで乗り込んできたり、アストンマーチンのギミックが炸裂したりで、心配は吹き飛ぶ。

シネコンで無料で配っている映画冊子、シネコンウォーカーで、とある007ファンの作家さんが…007シリーズとダークナイトシリーズの酷似を指摘している記事を書いていたんだけれども、本当に今回の「スカイフォール」は「ダークナイトライジング」っぽい部分がいっぱいあって、あの評論は的外れじゃないんだと感心した。それを踏まえると、完全に物語が連動していた「カジノロワイヤル」と「慰めの報酬」だけではなく、本作「スカイフォール」もまだまだ新生007の誕生編なのではないかとオイラ的には思ってしまったり。なんか長い長いお膳立てだったなぁと。

ボンドガールについて…謎の女セヴリンは、いかにも幸が薄い咬ませ犬タイプのボンドガールで、本作の真のボンドガールは意外や意外、同僚の諜報部員イヴの方だったのね。いつものパターンだと、こういうタイプのキャラこそ無駄死にとかしそうなんだけどね…。でもね、ダークナイトと007の酷似説を思い出して、薄々は彼女の立ち位置というのも想像できてしまったり。途中からMの上司である“マロリー”の秘書なんて仕事に甘んじるようになるから余計に、最後のオチが確信に変わった。さぁ、次こそは新生007の本格スタートであろう!

ちなみに、もちろんパンフレット(定価700円)を買いました…スタッフ、キャストのインタビューをはじめ、50周年らしいシリーズのうんちく話もたくさん紹介されていて、内容的には満足なんですけど、サイズが普通サイズだったのがちょっとな…。クレイグボンドになってからの前2作品のパンフは大判サイズだったので…今回も統一してほしかったなぁとちょっと思った。いや、小さい方が収納・保管には便利なんですけどね。さて、公開中にもう一回くらい見る予定です…その時は、せっかくなんでIMAXまで足を延ばそうと思ってます。


監督:サム・メンデス
出演:ダニエル・クレイグ ハビエル・バルデム レイフ・ファインズ ナオミ・ハリス ジュディ・デンチ


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