最強のふたり(2011年) | 勝手に映画紹介!?

最強のふたり(2011年)

 
勝手に映画紹介!?-最強のふたり

【鑑賞日:2012年8月28日】

映画配給会社のGAGAが、最近始めた動画配信サイト“GAGAシアター”で募集していた「最強のふたり」のネット試写会に応募しておいたら見事に当たった…当選人数200名。普段は映画を見るのは有料だけど、ネット試写会に当たれば、タダでまるまる映画が1本視聴できる…もちろん会員登録も無料なので、登録しない手はない。ネット試写会といえばGyaO!が得意としてるが…東京人と違ってなかなか試写会へいけない田舎者のオイラみたいな人間にとって、新作映画を早く見る機会が増えるのは喜ばしいことだ。劇場公開は9月1日から…。

不慮の事故で全身麻痺になってしまい、車いす生活を送る大富豪のフィリップ…彼の日常をサポートする介護者はいつも長続きせず、その都度、新しい人を雇っていた。今回も新しい介護者を求めて、面接を開いていたのだが…そこに現れたのはスラム出身の黒人青年ドリスだった。ドリスは不採用の証明書で貰える失業手当目当てで面接に参加しており、他の面接参加者と違ってかなり粗暴であったが、正直な物言いに惹かれるものがあり、フィリップは採用を決める。当然、不採用だと思っていたドリスは戸惑いながらも仕事に接し始め…。

正直、そんなに期待していなかったんだけれども…あれ、意外と面白かったぞ。予備知識をほとんど入れずに見たので、てっきりハリウッド映画だとばかり思い込んでいたんだけれども、実はフランス映画であったのにもビックリだ(ハリウッドの映画会社がリメイク化権を取得したらしい)。粗暴であまり教養もなさそうな黒人のあんちゃんが、ひょんなことから全身麻痺の障害者の介護をすることになってしまうんだけれども…とにかく我流を貫き通す。でも、周囲の予想に反し、障害者のおっさんと、妙にウマが合ってしまうわけでして…。

健常者と障害者…さらに人種の壁や貧富の差まであるんだけれども、両者が対等に向き合うことでドラマが生まれ、自然な笑いが沸き起こる。可哀そうとか口に出す…中途半端に偽善的な同情っていうのは、一番、やっちゃいけないんだよね。黒人のあんちゃんは、単に自分勝手で、無知なだけなんだけれども…人間的にはそんなに悪い奴じゃなくて、なんでもバカ正直。障害者の性欲ってどうなってるの?なんて疑問も平気で本人にぶつけちゃうわけですけど…障害者だって男だ、下ネタ大好きだったと。中学生みたいな二人の会話が微笑ましい。

アメリカ的なこれ見よがしな笑いのとり方じゃないので、コメディでもくどさは感じなかったな(ハリウッドでリメイクする時は気をつけてほしい)。普段、むっつりしてる障害者のおっさんが、黒人と接していると自然に笑顔になるんですよ。その表情を見ているだけで、こちらもなんだか、心地よい温かさに包まれるというか…朗らかな気持ちになってしまう。黒人のあんちゃんの方は、だんだんボビー・オロゴンにしか見えなくなってきたのはオイラだけだろうか?日本語吹替えをボビーにやらせたら、なんか似合いそうだな。ちなみにコレ実話なんだそうだ…。


監督:エリック・トレダノ オリヴィエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ オマール・シー アンヌ・ル・ニ オドレイ・フルーロ クロティルド・モレ


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