フロスト×ニクソン(2008年) | 勝手に映画紹介!?

フロスト×ニクソン(2008年)


勝手に映画紹介!?-フロスト×ニクソン

GEOの新作3割引キャンペーンで借りてきた2009年8月21日発売、レンタル開始の新作DVD「フロスト×ニクソン 」を鑑賞…コメディアン出身のキャスターが、スキャンダルで失脚したニクソンに、単独インタビューを行い、彼の本心を暴きだそうと孤軍奮闘する、実際の出来事を描いた実話ドラマ。監督は「天使と悪魔」の記憶が新しいロン・ハワード…「天使と悪魔」とは正反対に、地味な映像作品ながら、しっかりとエンターテイメントに仕上げているあたりはさすがかなと。

1974年8月9日、第37代アメリカ合衆国大統領、リチャード・ニクソンは…ウォーターゲート事件の汚名をまとったまま、政界の表舞台から去る。その姿を、テレビの生中継を通して見ていた、イギリスの人気司会者デビッド・フロストは…その中継の視聴率の高さに目をつけ、自分とニクソンの一対一のインタビュー番組を企画。さっそく、エージェントを通して、ニクソンへの出演交渉を開始する。数ヵ月後、ニクソン側は法外なギャラを要求…快諾したフロストは、イギリス人プロデューサーのジョン・バートを伴い、アメリカへ飛ぶのだが…当初想定していた、アメリカの3大ネットへの番組売り込みがうまくいかず、資金調達も苦戦を強いられる…。

そんなにアメリカの歴史とか詳しくないので、それこそ過去に見てきた数々の映画の知識で身に付けた、スキャンダルで失脚した現職大統領=ニクソンくらいのイメージしか持ち合わせてなかったんだけど、スキャンダル以降、ニクソンがどんな道を歩んだのか、2人の対決がどんな方向へいくのかと…興味深く見ることができ、エンターテイメントとしても非常に面白く見れた。

映画になるくらいだからね、知識がなくてもそれなりに予想はつくんだけど、隙をみせない政治家特有の腹黒さを持つニクソン相手に、こんなチャライおっさんで大丈夫なのかよという心配が、程良い緊張感になり、グイグイと2人の攻防にひきこまれていく。クライマックスなんて、数か月前にテレ朝で放送した渡辺謙の「刑事一代」で、平塚八兵衛が、犯人から自白を引き出すシーンを思い出しちゃったよ(笑)

日本でも、選挙戦真っ只中なわけで…お偉い政治家の先生たちがマニフェストやら、なんやらを掲げて大声をあげているけど…結局はニクソンのように自分の地位や名誉や金の事しか考えてないんじゃないか、時期的にそんな事まで想像して、この映画を見てしまいました。

あとは、本当に70年代の映像を見せられているような(またはその年代の映画のような)気分に浸れるのも雰囲気があって良かったですね。役者のメイクとかも拘ってて、ドキュメンタリー風のインタビューなんかも入ってるので、一瞬、ホンモノのドキュメンタリーかな?なんて錯覚にも陥ってしまう。フロスト側が、ニクソンへのインタビューを開始するまでは、本当に、当時の番組のメイキングを見ているような臨場感も味わえた。


監督:ロン・ハワード
出演:フランク・ランジェラ マイケル・シーン ケヴィン・ベーコン レベッカ・ホール トビー・ジョーンズ


【DVDソフトの購入】
DVD フロスト×ニクソン
勝手に映画紹介!?-フロスト×ニクソン