COOL GIRLS クールガールズ(2008年) | 勝手に映画紹介!?

COOL GIRLS クールガールズ(2008年)

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ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の応援企画、スカパーのサテライト上映(映画祭で上映される作品の一部を無料で見れる)でエアチェックしておいた「COOL GIRLS クールガールズ」を鑑賞した。新宿に逃げ込んだ北の工作員を捜すため、警視庁の公安部が街に精通した少女たち利用するというお話。

北の工作員が機密データを持って、日本に密入国。警視庁の公安部外事第二課が、追跡を開始するが…相手は歌舞伎町の雑踏の中に消え、見失ってしまう。工作員を見つけ出す手段として、公安部が考えたのが、街の事情に精通する少女たちに捜させるという方法。美神マコ、星じゅん、仙道未知は…それぞれ厄介事を起こし拘留中の身分。任務の成功と引き換えに釈放が約束される。警察の犬となった三人のお目付け役として、公安部の捜査官、牧野真由美が同行し、潜入捜査を開始するのだが…。

所詮、無料で見れる映画だと高を括っていたけれども、保阪尚希、山口祥行とちゃんとしたキャストも出演しており、アイドル主演の企画Vシネとしては、及第点レベルな内容であった。ただ、それなりにスタイリッシュなレディースアクションにはなっているんだけれども…主役の女の子たちに関する情報量が少なすぎて、設定把握にけっこう戸惑う。

それぞれ、みんな別の容疑で警察にしょっ引かれたんだけれども、どうやら3人はもともと顔見知りの親友らしい。いきなり、3人が1か所に集められていて、公安刑事の女ボスに命令されているところから物語は本格的に始まり、その後に…3人が色々な容疑で逮捕される回想シーンが挿入される。

じゅんはチンピラへの暴行傷害と警官殴って公務執行妨害、未知は違法携帯を売りさばいてて電波法違反で現行犯逮捕、マコは元恋人が麻薬取締法で捕まり、同様の嫌疑が…どんな立ち位置で、どんな性格のキャラなのかというのは、この回想でしっかりと伝わってくるんだけど…3人の関係性がとにかく希薄。事件がはじまる前に一緒につるんでるようなシーンがあれば、もっとすんなり把握できたんだけどね。

で、3人の仲間に、本物の警官という異物が混じったことで…最初は関係がギクシャクし、捜査がうまく進展しないんだけど…つるんでるうちに、感情をぶつけ合い、次第に仲間意識を高めあっていくというパターン。特に警官嫌いなのが、一番やんちゃで、リーダー格のじゅん…何かと真由美と衝突し合うんだけど、途中で明かされる警官嫌いの理由が、ちょっと共感できなかったな。あんな自分勝手なカミングアウトがない方が、それこそじゅんのクールさが引き立ったと思うのだが、個人的にはあそこはマイナス。

男運が悪いマコは、懲りずに工作員にホの字になっちゃたりして…予想通りの尻軽キャラ。その、保阪尚希が演じた北の工作員側にも色々とドラマがあって…機密データを狙っているのは公安だけではなく、同胞同士で争奪戦を繰り広げ、そこにヤクザやチンピラまで絡んできて…なんか三つ巴、四つ巴とだんだん「トゥルーロマンス」みたいになってきちゃう感じ。電波法という前フリがあった通りどうやらハッカーらしい未知は、漫画喫茶でハッキングをするんだけど…途中で完璧に忘れ去られちゃて、活躍の場がほとんどなし。一応、仲間なんだから事件終結後に、合流くらいさせてあげればいいのにって思った。

改めて振り返ると、けっこうツッコミどころあったんだなぁって思ったけど、見ていり最中は保阪尚希や山口祥行の存在感で、けっこう惹きこまれちゃった。メジャー映画じゃ、斬られ役、撃たれ役など、すぐにぶっ殺される山口祥行も、保坂とは対照的な、みるからに悪役顔のキレた北朝鮮工作員を最後の最後までしぶとく熱演。映画評論家の塩田時敏(よく三池瑛がにもカメオで出てる)が少女たちの行きつけの飲み屋のオヤジで出てたり、元刑事で作家の北芝健が公安の管理官などで出てたり、業界人のカメオがなかなか面白かった。


監督:中田圭
出演:矢吹春奈 上原歩 相澤仁美 多田あさみ 保阪尚希 山口祥行 阿部由輝子 窪寺昭 北芝健


【この監督さん、過去にもこんなレディスアクションを撮ってます】    
DVD LADY DROP
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