レッドクリフ Part Ⅰ(2008年) | 勝手に映画紹介!?

レッドクリフ Part Ⅰ(2008年)

レッドクリフ part.1


【鑑賞日:2008年11月07日】

先週から公開されている「レッドクリフ Part.1」をシネコンのレイトショーで鑑賞してきたんだけど…しくじったよ、昨日まで館内で一番でかいスクリーンで上映してたのに、普通の作品よりも1日早く公開がスタートした「X-ファイル:真実を求めて」のおかげで、上映スクリーンが変更になってて、一番でかいTHXスクリーンを「X-ファイル~」に奪われてた。これは初日だけの対応で、明日以降はまた元通りに戻るそうなんだが…なんか、ちょっとだけ損した気分。

西暦208年…「天下統一」を掲げる曹操は、80万の軍勢を率いて…劉備軍に襲いかかる。民衆を見捨てることに難色を示す劉備に、容赦なく追い打ちをかける曹操軍。軍師・孔明や関羽、張飛、趙雲といった名うての武将の働きにも関わらず、敗走を余儀なくされる。窮地に追い込まれた劉備に、孔明は呉の国と同盟を結ぶことを提案…君主の孫権、司令官の周揄を説得するため、一人で呉へと向かうのだが…。

今じゃ、そんなに厳しくないのかもしれないけど、オイラたちの時代では唯一、学校に持っていくことが許された横山光輝の「三国志」の漫画。学校の図書室なんかにも置いてあり、日本でもわりと馴染み深い「三国志」…ゲームも流行ったし、意外と「三国志」に関しては詳しい人はいっぱいいると思うんだけど、実はオイラはあまりハマらなかったくち。

でも、大昔に日テレの金曜ロードショー(もしかしたら、水曜ロードショーの時代かもしれないが?)でTV放送された、井上和彦が劉備の声をやってるスペシャルアニメ…確か2作くらい作られたと思うんだけど、あれは好きで、ビデオ録画したテープを繰り返し見たもんだ。だからオイラの中じゃ、劉備は若くてかなりのイケメンキャラなんだけど(笑)映画の中ではおっさんだった。関羽、張飛なんかはまるで日本のアニメや漫画の中から抜け出してきたような雰囲気でイメージ通りだったが…。

というわけで、そのくらいしか「三国志」に触れたことがないので、劉備がいいヤツ、曹操が悪いヤツという…基本情報というか、漠然としたイメージしか持ち合わせていなかったのだが、別に詳しくなくても、スペクタクル映画として、単純に楽しめる内容だった。

そう、普段「三国志」なんか興味ない、無知なオイラなんかでも、予備知識なしで充分に見れたのに…映画始まる前に、日本独自のチープなガイドビデオを流したり(間違えて吹き替え版を選んじゃったのかと思った)、一度紹介したキャラクターにも、繰り返し何度も、名前のテロップを流すなど…親切を通り越したおせっかいが、かなりウザイ。カップル向けデートムービーとして売りたい映画会社の戦略なんだろうけど、キャラクターも覚えられないだろうと、馬鹿にされてるようで、ちょっと嫌な感じだった。

冒頭の、劉備軍が敗走するエピソードなんかは、曹操軍の進撃そのままの勢いで、映像に惹きこまれる。チャン・イーモウのように芸術的なアクションとは違い、槍で突き、剣で斬れば鮮血がパーーーっとほとばしるような、血なまぐさい戦闘シーンが延々と繰り返されており、エキストラの多さだけでも圧倒されてしまう。うーん角川春樹(蒼き狼)でもけっこう頑張ってると思ったんだけど、これ見ちゃうと比ではなかったか。さらに関羽、趙雲などのサブキャラたちの性格、役どころや立ち位置をアクションシーンの中で自然に把握させるなど見せ方もさすがにうまい。

中盤以降…クライマックスに至るまでのドラマ部分は、アクションは少なめだったが、機知に富んだ会話が多く、退屈しないですんだ。「三国志」好きにはもしかしたら、当たり前のような有名エピソードが描かれているのかもしれないが、自分にとってはなかなか新鮮だったかな。で、クライマックスは…頭脳戦と肉弾戦の合わせ技という、「三国志」らしい持ち味をフルに活かしており、これまた見応え充分な大スペクタクル。 

途中から出てきたくせに、やっぱり金城より名前が先に出るだけあってトニー・レオンの存在感が凄く、それまで司令官としてどっしりと構えていたくせに、しっかりアクションの見せ場もあり、やっぱりこの映画のメイン主人公だなぁという印象を与えてくれた。特別出演だっていうから、どんなにヘボイ役かと思っていた中村獅童も案外目立ってたし…きっと別人だろう野太い中国語吹き替えも、あの悪人面に意外とあっており、そんなに違和感はなかった。

最初から2部作だと報じられてたし、映画の前にもそんな説明が挿入され、タイトルだってpart.Ⅰとついてるくらいなんだから、盛り上がってきたところで、続きはまた今度ね!ってなるのはわかってるんだけど、やっぱりその先が見たくなるね。この映画だったら、途中休憩挟めば…4時間以上の長丁場でもオイラ的にはOKだけどなぁ、3000円払ってもいいから、一気に見せちゃえばいいのに。part.Ⅱの公開は来年の4月ということで、半年近く間をあけられると、やっぱりテンションがちょっとさがるって。たぶん、続編公開前にDVD&ブルーレイ化するんだろうけど…。

そういえば、当初はチョウ・ユンファが出演する予定だったんだよね、この映画…役にあってないとか、ギャラで仲違いしたとかいろいろと噂になってたけどさ、この映画にユンファがいたら、もっと盛り上がっただろうなぁ。


監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー チャン・チェン ヴィッキー・チャオ フー・ジュン 中村獅童


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レッドクリフパーフェクトガイド 完全解剖!三国志~赤壁の戦い~
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