最高の人生の見つけ方(2007年) | 勝手に映画紹介!?

最高の人生の見つけ方(2007年)

最高の人生の見つけ方


ツタヤの新作半額レンタルで借りてきた2008年9月25日発売、レンタル開始の新作DVD「最高の人生の見つけ方 」を鑑賞した。ガンで死期の迫った老人二人が、同室になったことがきっかけで意気投合し…こんな辛気臭いところでお迎えが来るのなんて待ってられるか!動けるうちにもっと人生を楽しむぞ!と旅に出るというお話…誰もがいずれは直面する事だけに、劇場公開時は年配層を中心に、若い人の間でもわりと評価された作品だと…新聞か何かの映画評で読んだ気がする。

雑学が豊富な自動車整備工のカーター・チェンバーズと、実業家で病院経営もしているエドワード・コール…そんな二人が病室が相部屋で一緒になった。家族のために人生を犠牲にしてきたカーター、大富豪で腐るほど金を持て余してるが、見舞客は実直な秘書のみというエドワード…ある日、カーターが書いた“棺おけリスト”(死ぬ前にすること)を見たエドワードが、そのあまりにも辛気臭い内容に、自分ならこうすると奇抜な書き込みをする…。

最初と最後はやけにリアルで生々しい…昨年、父親をガンで亡くしたばかりの身であり、亡くなるまでの半年間近くが入退院の繰り返しだったので、看病で通い詰めることも多く、自分も病院独特の空気に、染まっていた時期があったのを嫌でも思い出してしまった。看病や見舞いで訪れるだけでもあの消毒くさい病院ってあまりいい気分になれないのに、昼も夜も一日中、その中で過ごさなければならない患者本人は、病状以外でも相当ストレスがたまるんだろうんぁというのを…だんだんとやせ細っていく父の姿を見ながら感じたもんです。

そんなわけで、手術着みたいなのを着させられたジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの痛々しい姿が、亡くなった父親の姿とダブる。ガン患者を看病した身として、ああ、あの患者同士の妙な連帯感ってよく描けてるなぁって思った。相部屋なんか入るとさ、それこそ周りは同じ病気の人の集まりで、最初こそギコちないんだけど…いつの間にか家族も入り込めない輪って出来てるんだよね。

残ったわずかな時間で、悔いのない人生にしようと…前向きに考えるという題材は大いに教訓にしたいところだが、いくら死にかかってる病人でも、金がなければ入院費だって精一杯なわけで…この映画のように夢のようなひと時を味わえる人なんて、普通はめったにいないわけだ。

ああ、だからこそ元気なうちに、金を貯めこまなきゃいけないんだろうんぁと…答えはそこへ行きついてしまったわけですよ。人間、死ぬ準備のために働くのかなと…。まぁ、お金に余裕のあるご老人は葬式代と将来の入院費を確保したら、あとは振込詐欺にカモられる前にパーっと使っちゃいなよ、自分で貯めた金なんて家族に残すことないよ(笑)

前向きになった老人二人の珍道中…「釣りバカ日誌」のスーさんとハマちゃんみたいな感じだったが、ハマちゃんはまだ棺おけに足を突っ込ませちゃかわいそうだなぁと考えた…うん、これを日本でリメイクする時はジャック・ニコルソンの役を三國連太郎(そういえば「大病人」って伊丹十三の映画でガン患者の役をやってたなぁ)、モーガン・フリーマンの役を、「ちい散歩」の地井武男ってキャスティングってどうだろうか?二人で富士山登ったり、屋久島の縄文杉を目指したり…ぜひ日本版「最高の人生の見つけ方」を作ってください。


監督:ロブ・ライナー
出演:ジャック・ニコルソン モーガン・フリーマン ショーン・ヘイズ ロブ・モロー ビバリー・トッド


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