ICHI(2008年) | 勝手に映画紹介!?

ICHI(2008年)

ICHI

【鑑賞日:2008年10月31日】

先週から公開されている、「市 ICHI」をシネコンのレイトショーで鑑賞…いつも自分が通ってる地元のシネプレックスで数ヶ月前に予告編を流してたくせに、何故か上映がなかったので…お隣の町のワーナーマイカルまで遠征して見てきたよ。既に公開から1週間近く経ってるのもあると思うけど、客、ぜんぜん入ってなかった。

盲目の三味線弾き市は、同じような盲目の女と共に旅の途中で…野党に絡まれていた。そこへ通りかかった侍、藤平十馬が助けに入るが、なぜか剣を抜くことができず、オタオタするのみで、野党に逆襲されそうになる。その瞬間、市が目にもとまらぬ速さで仕込み杖から剣を抜き、男たちを斬り捨てる…。その後、二人はとある宿場町まで行動を共にするのだが…。

予告編を見た時は、けっこうシビれたんだけどなぁ~、やっぱりビジュアルどまりだった綾瀬はるかの女版“座頭市”…確かにかっこいいし、きれいだし、言うことないんだけど…ジョン・ウーばりにスローモーションだらけの殺陣に、あまり躍動感が感じられなかった。チラシの写真みたいに、とまってると凄く様になってるのになぁ。これだったら北村龍平が撮った上戸彩の「あずみ」の方が…チャンバラとして燃えたよ、オイラは。

宿場町に入って以降は、内容もちょっと退屈気味だったし。まぁ、迫力の悪人面、中村獅童&竹内力による悪党軍団が本格的に出てくると、それなりに面白くなるんだけど…。これだったら、別に…女座頭市にしなくても、劇中に登場した市のおとっつぁん(らしき人物)を演じた杉本哲太で、普通に「座頭市」を撮った方が絶対にまともなチャンバラ時代劇になったと思うけどなぁ~…。実際に映像で見たかった哲太VS獅童とかね。

最初に市に絡んでくきて、ぶった斬られる万鬼党のザコ(佐田真由美をヤリ逃げした悪党)が…RIKIプロ(つまり竹内力の舎弟みたいな存在だ!)の山口祥行なんだけど…実は「僕の彼女はサイボーグ」でも、サイボーグはるかにぶっ飛ばされるチンピラ役で出てるんだよね。狙ったのかどうかわからんけど、二重のうちわ受けパロディになってるじゃん、このシーン。

綾瀬はるかって、いつもビジュアルはOKなんだよ…萌え要素いっぱいなんだけど、映画の中身が期待外れな事が多すぎる。やっぱり、演出家や脚本家のセンスが悪く、綾瀬はるかの持ち味を生かし切れてないんだろうなぁって思うよ。こういう企画はやっぱ、アイドル女優にも容赦がない、北村龍平に撮らせるべきだと思うぞ。そうすれば、ストーリーはともかく、チャンバラの部分では満足いく映像になったに違いない。

正直、北野武の「座頭市」も…初期の北野作品と比べちゃったせいか、周りが評価するほど“面白い”とは思わなかったんだけど…この「市 ICHI」と比べれば、時代劇として飽きずにちゃんと見れる作品になってたよなぁと…なんか久しぶりにDVDで見直したくなってしまった。まぁ結局は、世界のキタノが撮っても、キャラを美女に変更しても、勝新には敵わないってことなんだろうけど…。


監督:曽利文彦
出演:綾瀬はるか 中村獅童 窪塚洋介 柄本明 竹内力 利重剛 佐田真由美 杉本哲太 大沢たかお


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