鉄コン筋クリート(2006年) | 勝手に映画紹介!?

鉄コン筋クリート(2006年)


2007年6月27日発売、レンタル開始の新作DVD「鉄コン筋クリート 」を鑑賞した。購入予定に入れるのをすっかり忘れていたんだけど…蒼井優が声優で参加しているのを思い出して、あわててセル版を購入。ただし、お金がないので…安い通常版の方だけど。定価1万円以上の2枚組限定版を買わせようという魂胆か?通常版は定価で4725円もするのに、予告編しか映像特典が入っていないのはけっこう寂しい…ホント、相変わらずアニメDVDは高いというのが思い知らされる。

義理と人情とヤクザの町…“宝町”。町で一番ケンカの強いクロと、その相棒で感受性の強い、純真なシロ…クロはシロを守り、シロはクロを頼り、この町で2人でたくましく自由に生きていた。そんなある日、ネズミことヤクザの鈴木が町にやってきたのを見つけたクロは、不穏な動きを察知し警戒を強める…。

簡単に言うとストリートチルドレンVS地上げヤクザ。そこに昔気質のヤクザや刑事が結果的に少年たちを助けることになるというような展開だよね。ただ、もっとぶっちゃけちゃうと…自分の世界を守るために、ムカつく奴を鉄パイプで殴りに行くって話だ(笑)見ていると、自分も棒きれ振り回して、ウジ虫どもを成敗してやりたいという暴力衝動にちょっと駆られてしまう、意外と危険な映画だったりする。

疾走感を売りにしているだけあり、冒頭の少年同士のケンカシーンなど、物語のつかみは絶妙だし、ネズミことロートルヤクザの鈴木さんの渋さには敬服させられるものの、ことクライマックスに至っては、やはりそっち方面の話になるのかと、グダグダ感を感じてしまった。

ウホ、蒼井優…声優もうまいじゃん。中には、????な人もいたけど(っていうか、個人的に嫌いな某男性俳優)…俳優やタレントといった最近の劇場アニメの傾向どおり、話題と人気先行のキャスティングにしては、比較的、違和感のないキャスティングが多かったね。原作本を読んでいないので、はたして原作ファンに受け入れられたのかどうかはわからないけど。本編を見ている最中に、声を聴いてて…その人の実際の顔をイメージしにくいというのはやはり大きい。蒼井優は、鈴木杏の「スチームボーイ」や松たか子の「ブレイブストーリー」よりも、もっと少年っぽかったですね。芸人さんや、芸人の嫁になった人が出ているハリウッドアニメの吹き替え版は、こういうところを見習うべきだね。

納谷六朗、西村知道など脇を固めるベテラン声優もいい感じだったけど…西村さんの中年刑事は、パトレイバーの松井刑事を意識してるんじゃない?この人だけは、松井刑事だぁってずっと思ってた(笑)

レトロな昭和どころか、大正や平成までもが混在しているような…無国籍でいかがわしさが漂う“宝町”の中を、素人の落書きのようなキャラ(失礼、原作者・松本大洋の独特な個性を損なっていないキャラクター)が、これでもかーと臨場感たっぷりに動き回るのは、アニメならではでなかなか面白かったですね。


監督:マイケル アリアス
出演:二宮和也 蒼井優 伊勢谷友介 田中泯 西村知道 納谷六朗 大森南朋 宮藤官九郎


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