倉敷コンサート | 大ちゃんのブログ

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ソフトボーラー&呉市動物愛護推進員の「大ちゃん」こと増本聡のブログです!

山田和樹指揮スイス・ロマンド管弦楽団、ソリスト樫本大進を見に倉敷へ行ってきました。
妻の趣味に付き合ってクラッシックもたまに聞きに行きますがオーケストラは初めて
結果から言うと迫力に圧倒されました。

ホテルから美観地区を抜けホールに着くと会場1時間前でも多くの人が集まっています。
チケット売り切れホールは満員ですごい熱気です
演目は3曲。
まずはビゼーのアルルの女。これは聞き覚えのある曲をやって観客を掴んでおこうというものか?

2曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ短調。ここでソリスト樫本大進さん登場。
1979年生まれという若さながらベルリンフィルのコンサートマスターを任されているというプロ中のプロ。舞台での姿が実際より大きく見えます。
演奏の細部について私は分かりませんがこの曲はオーケストラ全員対ソリスト1人の掛け合いのようなもの。お互いが同じ舞台に上がっているのですがお互い自分のペースを崩しません。
曲の難度もあるのでしょうが樫本さんは全身を使って演奏してます。これを40分あまり続けるのですからすごい体力です。
彼はなかなかヴァイオリンを構えません。力みなく立っていて当たり前のように弾き始めます。

演奏後は万雷の拍手。3曲目にオーケストラだけの演目も控えているのに拍手がまったく止みません。舞台下手から出たり入ったりを4~5回。樫本さんはアンコールをやってくれました。

3曲目はベルリオーズの幻想協奏曲。
プログラムに書いてある事を要約して書くと。。。
1830年パリ。
ハムレットのオリーフィアを演じた女優に恋したベルリオーズは熱烈に求愛しますが相手にされません。
ここからは現実なのか、幻想なのか。。。
失恋しアヘンに溺れ自殺を試みるも失敗(1楽章)
演奏会場で女優と再会し結婚。きらびやかな舞踏会で愛を約束(2楽章)
羊飼いの歌を聞きながら愛への倒錯を深め(3楽章)
ついには妻を殺し断頭台へ向かう(4楽章)
自分の葬儀に集まる魔女たち。そしてそこにはかつて愛した妻の姿も(5楽章)
という構成。。。
19世紀のパリの芸術の最先端っていうのは怪物の集まりだったんでしょう。
楽譜に込められた意味があるでしょうが訳が分かりません。だって幻想なんですもの。
この形があるようでないものをまとめて行くのがマエストロの解釈であり力量なのでしょうか?
山田和樹さんも1979年生まれですが心から只者ではないと鳥肌が立ちました。


拍手鳴りやまぬ部隊はいつまでも名残惜しい雰囲気。


帰り始めた観客もオーケストラのメンバーもお互いがいつまでも手を振っていました