『それでも、愛してる』
11月9日(金)まで
予告はこちら↓
監督:ジョディー・フォスター
出演:メル・ギブソン、ジョディ―・フォスター、アントン・イェルチン
ジェニファー・ローレンス、ライリー・トーマス・スチュワート
父から受け継いだおもちゃ会社を経営するウォルター(メル・ギブソン)は、
うつ病を患い、様々な治療を試みるも効果なく、一日中寝ている生活に...
妻のメレディス(ジョディ―・フォスター)は仕事に没頭、
長男のポーター(アントン・イェルチン)は父のようになりたくないと反発、
次男のヘンリー(ライリー・トーマス・スチュワート)は学校でいじめられる。
家族は崩壊の危機。
距離を置くためウォルターは家を出る。
買った箱いっぱいの酒をトランクに入れるため、
家から持ち出したがらくたを捨てたごみ箱で
ビーバーのパペットが目に留まり拾う。
ホテルで首吊り自殺を図るが失敗し、
飛び降り自殺しようとしたとき、
左手に持っていたビーバーが「おい」と呼びかけてきた。
ビーバーの声はウォルター自身が出しているのだが、
「お前の人生を救うためにやって来た。」
とコックニー訛りで言う。
そして、ビーバーを左手にはめたウォルターから、うつ病の症状が消え、
一晩で家に帰り、メレディスにメッセージ・カードを渡す。(パンフより)
「こんにちは。この人はパペットを使った処方の治療中です。
どうか、彼と普通に接してください。でも、パペットに話しかけてください。」
と書かれています。
チラシや予告だけで予想すると
ビーバーのパペットが奇跡をおこして、
ウォルターのうつ病もよくなり、家族も丸く収まる、
コメディータッチのハート・ウォーミングなファミリーものかな!?
なんて感じがしなくはない。
でも、才女ジョディー・フォスターが、
わざわざ16年ぶりの監督作品にそんな予定調和な話を選ぶかな?
と、疑問がわきますよね。
この作品の原題は『ザ・ビーバー』です。
邦題『それでも、愛してる』は、上手くつけたと思います。
羊頭狗肉ではありません。
ただ、やはりジョディ―・フォスターが選んだ脚本は、
ビーバーのパペットでうつ病が直ってめでたしな、
簡単な話ではありませんでした。
コメディータッチのハート・ウォーミングなファミリーものかと、
軽い気持ちで観るとかなりの衝撃を受けるかもしれません。
ネタバレ厳禁なところなので書きませんが、
これ、思わせぶりじゃないんですよ。
出てくる人たちはみんなへヴィーな問題を抱えている。
天使のようにかわいいヘンリーもひどいいじめにあってる。
ポーターは、自分も父のようにおかしくなるんじゃないかと、
ノイローゼになって、自傷行為をしているし。
神経質なポーターをアントン・イェルチンが好演
彼のガールフレンドになるノラも登場場面では、
ジェニファー・ローレンスが、『Glee』のクインみたいなチアリーダーで、
ちょっとびっくりしますが、
じつは、彼女も家族に重い問題を抱え、
優等生を演じている事にも疲れ果てている。
(これなら、彼女のキャスティングに納得)
ジョディ―・フォスターは監督兼任でも、
簡単には共感してもらえないような難しい役どころを演じている。
元妻へのDVなどのスキャンダルで干されていたメル・ギブソンを
親友のジョディ―・フォスターが救ったといわれてますが、
ジョディ―・フォスターの期待にこたえて、
メル・ギブソンの演技が素晴らしいです
パペットの扱いをマスターし、
ビーバーをとても魅力的に演じています
この作品は2009年に制作されたのに、アメリカでの公開は2011年。
内容的に大ヒットすることは期待できないので公開が遅れたのでしょうか。
メル・ギブソンもまだ完全復活とは言えない状態かなと思いますが、
彼も監督としても、役者としても才能ある人だし、
この作品でパペット技術も身に付け、さらに芸域が広がったのでは!?
彼の監督デビュー作『顔のない天使』もかなり暗い話でしたが、
今回の浮き沈みの激しい&2重人格な彼の演技は必見です。
そして誰もがいつなってもおかしくないと言われるうつ病について、
考えさせられる、重厚なドラマです。
ぜひ、ご覧ください
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『一枚のめぐり逢い』で共演したザック・エフロンと。大きくなってます。↓
20年後にホビットやってないかとちらっと思いました。
『ロード・オブ・ザ・リング』のサム役ショーン・アスティンも
『グーニーズ』など出てた子役上がり↓
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