「アベンジャーズ」のブラック・ウィドウについて【ネタバレ有り】 | 映画の夢手箱

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 映画の鑑賞記録です。基本的にネタバレ有り。

 アベンジャーズの紅一点、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフは、「アイアンマン2」を鑑賞した方にはおなじみのキャラクターです。同作のなかでも、ハッピーが1人の警備員に手を焼いている間に、並み居る警備員をバッタバッタとなぎ倒し、無人の野を行くがごとく悠然と通路を進んでいくシーンに圧倒されます。


 今作では彼女のアクション・シーンはさらにグレード・アップ! コズミック・キューブの青いきらめきから始まりカー・チェイスまでの苛烈な導入部の後にタイトルが入り、その直後にブラック・ウィドウがロシア人の武器密売人相手に「お仕事」しているシーンへと移ります。


 椅子に縛り付けられ、高いところから落とされそうになり、挙句に敵はヤットコのような拷問具を手に取ってニヤニヤ。恐らく麻酔なしで歯を抜くなどの拷問をもくろんでいるものと予想されますが、そこにコールソンから入る1本の電話。


 ここから形勢大逆転して、今までブラック・ウィドウが絶体絶命に見えていたのは全くの演技であったことが明白になります。なんと、椅子に縛られて拘束されたまま、周囲の男たちを蹴り上げ、椅子の脚でぶちのめし、椅子の脚で靴ごと踏んづけ、頭突きを食らわし、終いにはバック転で椅子を壊して拘束を解くという荒業でアッという間に敵を鎮圧してしまいます。椅子に縛られたまま戦うなんて、奇想天外なアクション・シーンです!


 しかも、このシーン、抜群のプロポーションを誇るスカーレット・ヨハンセンの乳が、あっいやもとい、胸が! 揺れる揺れる!8D 椅子に座ったまま後ろ向きに男の足を踏みつけるシーンなんか、あまりに胸が上下に揺れるので画面の細部が目に入らず困ってしまったくらいです! もうこのシーンのスカーレットを見るだけでも、劇場に複数回足を運んだ甲斐がありました。1回見ただけでは、胸しか記憶に残らなかった可能性がありますからね!


 このシーンは、のちにブラック・ウィドウがロキを相手にトリックを仕掛ける場面の重要な伏線にもなっています。どうやらブラック・ウィドウは、演技でか弱い風情を見せて、「なんだ、凄腕の女スパイと聞いていたが、所詮は女。もろいところがあるじゃないか。」などと男を油断させ、天狗になった男がしゃべらなくていいことをべらべらしゃべりだすように巧みに誘導するという手を使って必要な情報を取り出すのを得意とするようです。


 ロキも言葉で相手のウィーク・ポイントを突き、怒らせたり追いつめたりするトリックを好む傾向がありますが、どうもブラック・ウィドウの方が一枚上手だったようで、
「あなたは怪物よ。」
 と震える声でつぶやくブラック・ウィドウの背中に、
「怪物はおまえが連れてきた奴だ。」
 とロキが答えたことで、もっとも威力を持つ存在としてロキが警戒しているのはハルクであることに彼女は気付いてしまいます。

 

 このときまで、アベンジャーズのメンバーは、ロキがわざと捕まって拘引されてきた風情なのでその真意を測りかねているのですが、小さいけれども重要なこの情報により、ロキには得意の言葉でアベンジャーズを仲間割れに持ち込み(それがうまくいかないとしても、ロキに洗脳されたホークアイがヘリキャリアに駆けつけ混乱を持ち込むことは必至)、ハルクを暴走させ、アベンジャーズを壊滅させようという考えがあることに思い至るわけです。


 身体能力も超人的なだけでなく、このように頭も切れるブラック・ウィドウは、キャップ(=キャプテン・アメリカ)のように何かドーピングしているんじゃないかと疑ってしまうほどです! 最終戦でも、いちいち出てくる敵を倒しているばかりではきりがないから、次元の扉を閉じる方法が何かないかと考えを巡らせるのは彼女です。なんと、敵の乗り物を奪い取ってスターク・ビルの最上階に向かうという離れ業をしてのけます。このとき、セルヴィグ教授がアイアンマンの放ったリパルサーレイの余波で吹き飛ばされたときに頭を打っており、洗脳が解けているのは、ホークアイよりも性格が素直ということなのでしょうか…、ホークアイは洗脳を解くのに相当苦労していたようなのに…。

 思わず、セルヴィグ教授が目覚める前に、ブラック・ウィドウが教授の頭を抱え上げて壁にゴッゴッする様子を想像してしまいました。わたしに絵心があったらパロディ4コマ漫画を描くのに残念です。:)


 劇中、もとより同じシールドのメンバーだけあって、ホークアイと2人で親密な話をするシーンがよくあり、どちらかといえばブラック・ウィドウの方がお母さんのようにホークアイの面倒を見てあげているようにも思います(バートンが捕まったと聞けばその身の上を案じ、バートンの洗脳が解けるまで面倒を見て、洗脳が解けた後に後悔する彼を励ますような言葉をかけ、さらに戦闘中には「ブダペストを思い出すわね!?」などと短い昔話まで持ちかけます)。超人的な力を持つ男女、もしかしたら深い関係もあるのかも…? と、スクリーンに露出しない2人の関係まで想像してしまいます。


 そういえば、ラストでロキがアスガルドに連行されるシーンでは、ロキの真ん前に立ったホークアイにブラック・ウィドウが何事か囁き、それを聞いたホークアイがニヤ~ッと笑っていますね。一体、彼女は何と発言したのでしょう。

ブラック・ウィドウ「まるで”ドナドナ”みたいね…!」

ホークアイ「プッ…(にや~)。」

 こんな感じでしょうか!? ロキ視点だとめっちゃ屈辱ですね! ロキさん涙目!8D


 それから、「アイアンマン2」で社長(=アイアンマン)の秘書として潜入捜査していた関係から、短いながら社長と言葉を交わすシーンもありますね。最初は、社長がスーツ装着してドイツにキャップの救援に向かったシーン。
「わたしに会いたかったか?」
 との社長の呼びかけに、
「……。」
 この男はまた…というようなリアクション。
 次に、ホークアイが操縦する飛行艇で最終決戦の場に駆けつけたとき、既に戦いに入っていた社長に、
「遅かったな、ドライブスルーで休憩でもしていたのか?」
 とかなんとか言われて、ちょっとムッとしていますね。社長の毒舌トークを平然とかわせるのは、やはりポッツ固有の特殊スキルなのでしょうか!

 

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