記憶と体と。
『セルフ/レス 覚醒した記憶』
ニューヨークでセレブな暮らしをする有名建築家のダミアン(ベン・キングズレー)は、病気で余命半年を言い渡される。
一人娘との仲も最悪で、このまま死んでいくことに悔いを感じているダミアン。
ある日、天才科学者オルブライトが提唱している、肉体が若返る方法を知る。
それは、遺伝子培養で創造した若い肉体の脳に、ダミアンの記憶を転送するというものだった。
手術は成功するが、その日からダミアンはたびたび、自分に覚えのない風景がフラッシュバックする頭痛に悩まされる‥‥。
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「白雪姫と鏡の女王」などの、ターセム・シン監督です。
ダミアンが若返った後の肉体は、「デッド・プール」でお馴染みライアン・レイノルズ。
老いた大富豪が、若者の肉体を奪って長生きしようとする展開は、まあよくある物語で。
この物語が少し違うのは、ダミアンはその肉体が、何者でもないまっさらの肉体だと思っていたこと。
(だったらもっと若い人でええやん。と思いましたが)
そしてダミアンは、恐らく肉体の元の持ち主(?)であろう若者が気になり
記憶をたどって彼の正体を探り、元の家族に接触をはかろうとするのです。
展開自体は面白ったですし
「記憶を体に定着させるための薬」の存在もミソで
最後までどうなることかと、ハラハラ楽しめたのですが。
どうしても納得できなかったのが
老人の時のダミアンは、傲慢で、伸びてきた若手も眉一つ動かさず潰すような冷血な男だったんですけど
新しい肉体が「誰かのもの」であると知ってから
その見知らぬ誰かのために、必死になって奔走するのです。
なんだか、そこがどうも僕の中でうまく処理できなくて。
自分の娘の存在もあって、人間味的なとこが芽生えてきたのかもですけど
にしても、何か急に変わったことに違和感が。
そこをうまくクリアしてくれてたら、さらに入り込めたのにな~。と思ったのでした。
☆個人的見どころ
・やはり男くさいライアン・レイノルズ
・黒幕のやられっぷり
・ダミアン最後の選択