余命・一斉送信!



『神様メール』

神様は実在した。

ベルギー・ブリュッセルのボロアパートの一室で、家族と暮らし、旧型のパソコンで人々の運命を管理しているのだ。

しかし神は、みんなの持つ慈悲深いイメージとは真逆で、いつも事故や災害を起こし人々を困らせては、一人でニヤついている最低の男だったのだ。

そんな父親のことが大嫌いな10才の娘・エアは、父を困らせようとパソコンを勝手に触り、全人類にそれぞれの余命を一斉送信する。

怒り狂う父を尻目に、エアは部屋を飛び出し、地上の世界に家出をする‥‥。


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ジャコ・ヴァン・ドルマル監督作品です。

エアを演じる子役は、ピリ・グロワーヌちゃん。


なんだかハッピーなコメディなのかと観に行ってみたら。

意外にもまあ、ブラックジョークが多くて。

ハハハと笑うというより、クククとほくそ笑むような。


神様を本当にクソ野郎に描いてあって。

実は自分では何の力も持たない神様が、地上で傲慢にふるまって

「俺を誰だと思ってるんだ!」

なんて、駅員さんに強く当たる勘違いサラリーマンを同じ。笑

観る人が観たら怒るんやろうなあ。


エアが新たな6人の使徒を探しつつ

「新・新約聖書」を完成するというストーリー。

その6人の使途のチョイスも、まあ適当。

書記係なんて、もっと適当。

そも適当っぷりが面白く。


ただ、主役が一人の女の子なんで、仕方ないかもですけど

エアが接する、数人の物語しか見せてくれなくて。

全人類に余命を送信するなんて、壮大な物語なんですから

こまごました個人のストーリーだけでなく、もっとでっかい何かも見せてもらいたかったなあと。


エアもかわいかったですし、ラストも破天荒で面白かったんですけどね。

なんとなく、こじんまりしてしまってた感じに思えてしまいました。



☆個人的見どころ

 ・エアの小さな奇跡

 ・意外なところにJC

 ・はちゃめちゃラスト