『S -最後の警官ー 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』
警視庁のSATとSITの能力の両方を併せ持つ組織、警察庁特殊急襲捜査班NPS。
彼らのポリシーは、犯人の生死を問わず制圧するのではなく、生かして身柄を確保するということ。
NPSの隊員・神御蔵一號(向井理)は、銃を使わずに徒手で犯人を確保するため、日々訓練に勤しんでいた。
ある日、幼稚園バスがバスジャックされる事件が発生し、さらには、東京湾沖で、プルトニウムを積んだ輸送船が乗っ取られる事件も。
実は2つの事件がリンクしていることに気付かされた日本政府は、対応を迫られるが‥‥。
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小森陽一さんのマンガが原作で、テレビドラマ化された作品の映画版ですって。
邦画のアクション映画としては、目を見張る規模で。
カッコいいじゃないか!と思うシーンもいっぱいあって。
武器を使わず(盾は使う)、真っ直ぐな正義感を持って犯人を対峙する、熱血マンガの主人公のような(そうなんですけど)一號を、向井さんが熱演。
狙撃手で、冷静に頭を撃ち抜く訓練を繰り返す蘇我役の綾野さんとの対比がきいてまして。
さらには、腕は確かだけれども、まだ若手の狙撃手・林さんとのやり取りもグー。
と、登場人物たちの奮闘は、すごく見応えがあったんですけど
いかんせん、ストーリーに納得できなくて。
ネタバレにならないように、なんとか説明しますと
とにかくもう、テロに対して弱すぎるんですよ。日本政府が。
「そんな条件、飲むわけないやろ!」と。
僕みたいな知識量ですら、ありえないと思うことをやられてしまうと、そこでスッと冷めてしまって。
犯人を撃たない・殺さないということが、この映画のメインテーマなんでしょうけど
警察側でも、撃つ人はバンバン撃ってたり。
いや、それはいいんですけど
「え?ここは撃っていいの?」
「いや、なんでここは撃たないの?」
と、そこの線引きがあやふやになってる気がして。
せっかくすごい規模での撮影がなされているのに
ストーリーに、納得させてもらえるだけの筋が通ってないんじゃないかと、僕は感じてしまいました。
そうは言いつつも、クライマックスの盛り上がりは半端なく。
手すりをギュッと握って、事の成り行きに見入ってしまいました。
興奮したでこれは。
向井理さん、本格的にアクションを鍛えて、久しぶりの和製アクションスター目指してくれへんかな。
☆個人的見どころ
・どうなる日本
・悪いオダギリジョーさん
・こんなもんですけど何か?