よしもとばななさん原作。


『海のふた』
東京で働くまり(菊池亜希子)は都会の生活に疲れ、実家のある伊豆の小さな町に帰ってきた。
時を同じくして、親戚のはじめ(三根梓)という女の子を実家でしばらく預かることに。
顔に大きなやけどの痕があるはじめは、一緒に暮らしていた祖母がなくなり、ひと夏だけここで暮らすことになったのだ。
まりは、海の見える場所に、大好きなかき氷の店を開くことに。
はじめもその店を手伝いながら、2人は自分の生き方を探す‥‥。

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監督は「花宵道中」の豊島圭介さん。
原作はよしもとばななさん。

物語の主軸は
一度町を出て、都会から戻ってきたまり。
まりの幼馴染みで、実家の酒屋を継いでずっと町にいるオサム。
自分の住んでた家と、大好きな祖母を同時になくしたはじめ。
舞台になるのは、海がきれいで景色も良いけど、人が減って徐々に寂れて行く海辺の町。

今、日本のいろんなところで起こってることなんでしょうね。
少しずつ人が減り、少しずつさびれて行く町。

その町を出る人間がいれば、残る人間もいて。

まりのように、出たけど戻って来る人間もいて。

その、それぞれの立ち位置から見た「町」は、全く違うものに写るものだと。

同じきれいな海なのに。のどかな町並みなのに。


美しい思い出を語るまりと、それに対するオサムの意見が、すごく刺さりましたよ。

ハッとさせられました。

自分も実家を、地元を出た人間ですから。

まりと同じようなところがあった気がして。


ただ、それはすごく分かったんですけど

まりがオサムに詰め寄ったシーンが、いまいち分からなくて。

分からないというか、「おい、お前が言うなよまり」と。

いや、まりだから言えたセリフなのだろうか。

詳しく書けなくてすみません。ネタバレはダメよ。


あと、どうしても気になったのが
何だろうか。色だろうか。
画面が、全編を通して寒そうで。
涼しそう、と言うべきでしょうか。
いや、きれいなんですけどね。


海に入るシーンも、かき氷を食べるシーンも、どこか寒そうで。
あっつい日に、海にドプーン!とか
かき氷、冷やっこー!
みたいな、映画館を出てすぐ、同じようなことをやりたい気持ちにならなかったんですよね。

いや、かき氷自体は、めちゃくちゃおいしそうやったんですけど。


三根梓さん、美少女やったなあ。

次作もチェックしよう。


☆個人的見どころ
 ・町を出た人間、残った人間

 ・糖蜜かき氷!
 ・美少女三根さん