狂気!


『セッション』
名門音楽学校で、プロのジャズドラマーになるため練習を続けるニーマン。
鬼教師で名を轟かせるフレッチャーは、彼を学内ナンバーワンバンドに誘う。
喜ぶニーマンだが、フレッチャーの指導は過酷。
完璧な演奏ができるまで、ニーマンに罵声を浴びせ、時には暴力も。
それでも食らいつくニーマンだが、次第にフレッチャーの指導は常軌を逸したものに‥‥。

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監督はデイミアン・チャゼル。
主演はマイルズ・テラー。
フレッチャー役にJ・K・シモンズです。

いやー、もうこれ、めっちゃ面白かったです!
頭がおかしくて。(誉めている)

恐怖で支配する先生っていますよね。
主に体育で。笑
現れただけで緊張が走り、異論を挟ませず、その日の機嫌がいいとみんな安心し、不機嫌だと地獄。
機嫌が良くても、何のきっかけで怒りだすか分からない。

フレッチャーは、まさにそのタイプで。
冒頭から映画館内は、自分が同じ指導を受けているかのような緊張感に支配されるのです。
観ているだけなのに、ニーマンと同じように怯え、誉められると安心して。

次第に「自分は特別なんだ」という意識が芽生えるとともに
フレッチャーに感情をコントロールされてしまうニーマン。

まるで、1本のロープを掴まされ、離されまいと必死に食らいついてるのに
時に強く引かれ、時に弛められて遊ばれ。
異常な程に叱られ、ふとした時に安堵を与えられ。
洗脳って、こういう風にやるのかな。

ところがところが
ある瞬間、その手綱をパッと離されるような展開が。
ひどい!

なんだこれ。
これで終わり?

と思っていると、またロープの引っ張り合いが始まり。
しかも今度は、ニーマンも互角の立場で渡り合おうとするのですが‥‥

いや、これ以上は言っちゃダメですね。
とにかくもう、最後の一秒まで目が離せず、面白かったです。
このタイプの映画は、観たことないですよ。
監督さん、頭がおかしいんちゃうかな(もちろん誉めている)。

ただ、見終わった後、ぐったりですよ。笑


☆個人的見どころ
 ・半端ない緊張感
 ・選曲
 ・ニーマンvsフレッチャー