切られる!


『メビウス』

父・母・中学生の息子の3人家族。

だが父は浮気を繰り返し、母は酒におぼれ、家族関係は冷え切っていた。

ある夜、精神的に病んでしまった母は、父の性器を切り取ろうとするが失敗。

それでも怒りを抑えられない母は、息子の性器を切断し、姿を消す‥‥。


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韓国の奇才キム・ギドク監督です。

なんと、全編セリフなし!

(サイレントではないですよ)


「もしもシリーズ」的な。

もしもちんこを切られたら。

もしも息子がちんこを切られてしまったら。

まあ、重すぎるテーマですけど。


冒頭から緊張感が凄くて。

家族を顧みない父。

様子のおかしい母。

明らかにおかしい夫婦間を見ないふりの息子。


そんな時、事件が‥‥(ちんこのくだり)。


と、そこまでは、意外にリアリティがあって、前のめりで見ていたのですが。

そこからの展開が、あまりにぶっ飛び過ぎてしまってて。


お国柄とか、そういうのもあるんだろうか。

道路に面した店で、日中にレイプとかあるのん?

なんというか、冒頭のリアル感から、どんどん遠ざかって行ったような。

あと、とにかくもう痛そう。

今年一番痛そうな映画。

ちんこもそうですが、他のシーンも。全編に渡って。

映画を観えてて目をそむけたのは久しぶりっす。


そして、終盤に向けて、さらにカオスな展開に。

観ては行けないものを観てしまった‥‥という感じにしたかったのかもですが。

とりようによっちゃあ、コメディの域でしたよ。

つっこみどころ満載の。


確かに得たことのない刺激をくれる映画でしたし

惹きつけられる人も少なくないと思うのですが

僕はちょっと、面白さよりも辛さが勝ってしまいました。



☆個人的見どころ

 ・ちんこの行方

 ・駄菓子屋の姉ちゃん

 ・そしてラストは‥‥