実話がモデルだそうな。
『最強のふたり』
事故で首から下が麻痺している大富豪のフィリップ。
彼の介護者募集の面接に現れたのは、スラム出身の黒人青年ドリス。
しかし彼に働く気はなく、失業手当がもらえるから、不採用にしろという。
そんな彼を、フィリップは周囲の反対を押し切って採用。
採用の理由は一つ。
ドリスはフィリップを、障害者扱いしないからだった‥‥。
－－－－－－－－－－－－－－－
フランスで興行収入歴代３位の大ヒットになり、ヨーロッパ各国でもナンバーワンに輝いたというこの作品。
そりゃそうでしょうよ。
面白いから！
とにかくもう、フィリップとドリスの関係性がめちゃくちゃ良くて。
ニ人が打ち解け、お互いが大切な存在になって行く様子が、ユーモアたっぷりに描かれておりました。
金持ちで気むずかしいフィリップに、貧乏でがさつで下品なドリス。
どう考えても合わなそうなんですが。
今まで腫れ物のように扱われてきたフィリップを、「オレにゃあ関係ねえ！」とばかりに、健常者の友達ノリで扱うドリス。
それを良しとして、楽しそうに悪のりしていくフィリップ。
そして、ドリスもフィリップと接することで、自然と様々なことを学んで行くという。
ええ話や。
障害者がテーマとなると、どうしても憐れみを誘いつつの、過剰な感動話になるのかなと構えてしまうのですが。
いや、それが悪いというわけではないですけど。
この作品は、そういった押しつけがましい雰囲気では一切なく。
もちろん、良い面ばかりプッシュしてるわけじゃなく、介護の大変さもきっちり挟み込み。
いっぱい笑いながらも、学ぶことの多い作品でしたよ。
そして、この素敵な二人を見事に演じてらっしゃった、フランソワ・クリュゼとオマール・シーがまた素晴らしいんすな。
上映後、これでもかっちゅうくらい拍手を贈りました。心の中で。
この映画、日本でももっともっと注目されても良いのになあ。
☆個人的見どころ
・フィリップとドリス
・ドリスの教育法
・歌う木