もちろん映画版の方ですよ。


映画とカレーと私(仮名)-ゲゲゲの女房


「ゲゲゲの女房」

出雲の酒屋の娘・布枝(吹石一恵)は、貸本マンガ作家・茂(宮藤官九郎)と、お見合いで知り合ってから、たったの5日で結婚。

東京の調布に嫁いできた。

しかし、結婚前の話とは全く違い、家計は火の車で米すらロクに買えない。

極貧生活に不信感と不満を募らせる布枝。

だが、貧乏を苦にせず、熱心に漫画を書き続ける茂と、少しずつ夫婦として心が通い始め、いずれ彼が成功することを信じるようになる‥‥。


最初は考えられないくらいの状況でしたよ。

茂がね。茂が!

極貧だけならまだしも、せっかく嫁に来てくれた布枝に愛想も悪いし、見た目も貧相やし‥‥ま、見た目は宮藤さんのベースもあるんですが。

ほんと、序盤はイライラしっぱなしでしたから。

それにしても、よくすぐ離婚しなかったもんですな。

まぁ、離婚なんて簡単にできるような時代じゃなかったんでしょうけど。

でも、そのひどい前振りがあったからこそ、徐々に2人が心を通わせていく様子がリアルに見て取れました。

もちろん茂の努力もあったんでしょうが、布枝の忍耐に拍手です。


僕は朝ドラの方は見てなかったんですが、おおむね同じようなストーリーなんですかね?

原作が同じだから、そんなに大きくは変わらないだろうと勝手に思ってますが。

だとしたら、そういう布枝の貧困にじっと耐える姿がドラマの大ヒットにつながったんでしょうな。

「おしん」とか好きですもんね。みんな。


吹石さんは、美人ですがどこか古風な顔立ちでもあるので、まさに「昭和中期のお嫁さん」という感じで良かったですね。

そして宮藤さんの怪しいほどのハマリっぷりも。

若い頃の水木しげる先生のお姿は存じ上げませんが、きっとあの時代の貧乏貸本漫画家には、きっとこういう風体の人もいたんだろうなと。

見た目のナチュラルさは、作品の印象に大きく関わりますから。

バッチリな夫婦役でございました。


途中にちょいちょいと、目に見えない妖怪たちが現れる演出も楽しかったです。

なんなら、もっと出てきて欲しかったかも。

でも、足りないくらいがちょうどいいんすかね。

そっちがメインじゃないですし。


ただ、ラストがちょっと急に終わった感が強かったような。

ほんと、これから!というところで終わっちゃって。

いや、話としてのオチはついてたのですが、僕としてはもう一、二くだり観たかったです。

余談ですが、一瞬ですけど電光表示の都バスが大胆に映っていたような‥‥気のせい?


お金がないからいろいろ倹約している僕ですが、まだまだセレブ気分で暮らしていることに、この映画で気付かされました。

売れるまで贅沢は敵!

牛丼屋などで安く済ましている気になっていてはダメだ。

とりあえずベランダで野菜か何か育てよう!

と今だけは思っています!



☆個人的見どころ

 ・徐々に強まる夫婦の絆

 ・ちょいちょい出る妖怪たち

 ・手をつなぐとこ