湊かなえさんの傑作ミステリーを、「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督が映画化!




映画館を漂流中。-告白



「告白」


1年B組の担任・森口悠子(松たか子)の3歳の一人娘・愛美が、森口の勤務する中学校のプールで、溺死体で発見される。

警察の調査により、それは事故死と判断された。

しかし数ヶ月後。

終業式後のクラスのホームルームにて、森口は衝撃の告白をする。

「私の娘は、この1年B組の生徒2人に殺されたのです」

騒然とする生徒たちとは対照的に、至極冷静な森口。

そして森口の、その2人への静かな復讐が始まった‥‥。



面白いっす!

あらすじだけ観ると、非常に重い内容なのですが、それだけで回避するにはちょっともったいないかも。

こっちが思っているよりも先の先へ進むストーリーと、中島監督独特ともいえる映像とテンポの良さで、衝撃のラストまでアッという間でした。

こんな重いテーマを、ここまでのエンターテイメント作品に仕上げる中村監督はすげえです。


確かに、小さい子が犠牲になったり、未成年の殺人が問題になってたりで、心からは楽しめない人がいるかもしれません。

僕だって、そんなことは現実には起こって欲しくないですよ。そりゃあもう。

我が子を殺されれば、相手が13才だろうが70才だろうが関係なく罰して欲しいと、僕なら思うでしょうし。

変な言い方ですが、そこは映画と割り切って。

いろいろ物議を呼んでいる少年法への問い掛けも含まれています(と思う)し、「どうしても無理」と思う人以外はおすすめですよ。


松さん、圧巻のお芝居でございました。

とても深い悲しみと怒りが一周しちゃっての冷徹な感じが、絶妙に醸し出されていました。

恐ろしく、そして美くしかったです。

生徒役の子たちもみんな熱演で。

つい父親目線。


気が付けば、常人がほぼ出ていないという恐ろしい映画でしたが、重さと異常さをうまく巻き込んでのエンターテイメント映画になっておりました。

大満足。



☆こんな人におすすめ

 ・面白い邦画ミステリーが観たい

 ・中島哲也監督ファン

 ・松さんすげえ