私自身久しぶりに、コーポレートサイト改修案件に関わり、
若手ディレクター陣とともに、提案書をまとめた。
しかし、最初に出来上がった提案書は、
時間を要した割には、内容が薄く、
内部議論の末、作りなおすことにした。
言っていることは間違っていないが、内容が薄い。
提案書を作成する際、こう感じたことはないだろうか。
power point数十枚に渡り、
たくさんのことを述べているようだが、
最後に「で?」と聞きたくなるパターンだ。
何故そう感じるのか。
それは具体策の多くが、
「問題点の逆さまの提言」になっているケースに見られる。
「問題点の逆さまの提言」とは、
以下のようなことを言う。
「このWebサイトには情報が少ない」
⇒「コンテンツを追加すべきだ」
「ナビゲーションが使いづらい」
⇒「使いやすくするべきだ」
上と下は、
同じことしか言っておらず、
新鮮な情報を何も提供知れておらず、
「提言・提案」になっていないのだ。
何を当たり前に、と思われるかもしれないが、
こういった提案書は巷にたくさん溢れている。
仮に課題として述べている
「何故情報が少ないとダメなのか」という課題を
論理的に導けているならば、
「課題提言書」には該当するかもしれない。
それはクライアント側がまとめる
RFP(Request For Proposal)としては有効かもしれないが、
解決を導く「提案書」には至っていないため、
課題解決を提案して欲しいクライアント/広告主の立場からすると、
物足りないのである。
では、具体的に提案に該当する部分は、
どのような意識と方法で詰めればよいのか。
(つづく)