気を配れ。 | えほんや通信

えほんや通信

名作童話の電子出版「えほんや」の編集長・原 真喜夫のブログ。こどもの本と教材、雑誌、実用書の編集を手がける編集プロダクション・スキップの代表取締役。アロマテラピーにも目覚める。村上春樹、マーヴィンゲイ、寿司と焼き鳥、日本酒とワイン。

「気を配る」って、すごい言葉だ。
タイトルに書いて思ったけど、
「気を配る」ってすごい言葉だ。
自分の「気」を「配っちゃう」んだよ。
なんて、気前のいいことだろう。

「気を配る」のは、余裕がないとできないワザ。
そして、パワーがないとできないこと。
「忙しがっている」と「気を配らなくて良い」ような
気持ちになっちゃう。
今、忙しいと思ってる20代の編集者には
時間の使い方を工夫しようよ、と言っておこう。

やったほうがいいことと、
 やらなくちゃいけないこと

「やった方がいいこと」は、やらなくていい。
編集者なら「やらなくちゃいけないこと」に集中する。

そう意識すると、自分がなんで余裕がないのか
少し見えてくるかもしれない。

絶対にやらなくちゃいけないことは、それほど多くない。

20代のときに、僕がやらなくて後悔したことは1つだけ、
大学の先輩の結婚式を、仕事を理由に欠席したこと。
その日「やらなくちゃいけなかった」のは
「結婚式への出席」
だった。

その結婚式のある土曜日に、僕がやっていたのは
後になってみれば、大したことのない
企画をまとめることだった。

その企画は、その日に「やった方がいいこと」
ではあったけど、結婚式を欠席までして
「やらなくちゃいけないこと」じゃなかった。
忙しがっていただけだと、後になるとよくわかる。

自分がいちばん暇なのだ、と思おう。
キミがテンパってきたときには、
息を大きく吸ってから、周囲を見渡してみよう。
編集部やグループの中で、
きっと、キミがいちばん暇なのだ。

そう思うと余裕が生まれる。
そして、息を吐き出そう。

ほら、周りはもっと忙しそうにしてるじゃないか。

自分のことをちょっとデスクの上に置いて、
気を配ってみよう。

今日の校正戻し、明日の会議、来週の企画提出。
そして、優先順位をもう一度見直して、
自分がいらないことまでしようとしていないか
もう一度、考えてみよう。

やるべきこと、を片付ける
電話は、すぐしてしまおう。
今が、その瞬間だから。
面倒なことから、早く片付けてしまえ。

そのパワポ、ホントにそこまで作る必要はあるの?
資料は、わかれば良い。
本を作るのに、パワポは、あまり必要ない。
そう思えば、ひとつ、気が楽になるでしょ。

メモはわかれば良い。
スマホにいちいち、予定を入力しないと処理できないほど
キミは忙しくはないはずだ。

一瞬、仕事の手を休めて、周囲を見渡してみよう。
自分の頭の中を整理してみよう。
深呼吸をしてみよう。

気を配る、気前のいいヤツになると、
きっと周囲がほっとかないぜ!

<編集者としての10の心構え・その5>

気を配れ。忙しがるのはまだ早い。
 自分がいちばん暇なのだ。
  周囲の状況を見よ。