気がつくと、政界も弁護士だらけになってきてしまいました。

 

 弁護士は政治家に向いているのでしょうか?

 

 政治の現状を見ると、かえって弁護士不信を増幅しかねないような状況のような気もするのですが、政治家と弁護士ではやはりものごとの見かたが違っているように思います。

 

 政治家の場合は、やはりマクロ的にものごとをみるべきであって、例えば、今回の震災の被災地などを視察したとしても、個々の被災者の方の声に耳を傾けながらも、国全体の経済状態や制度全体のことを考えながら、判断していくということになろうかと思います。

 

 しかし、弁護士の場合は、基本的にはミクロの世界です。個々の依頼者のリクエストのみに徹底的に応えようとします。

 政治家がこのようなものごとの見かたでやっていくと、いわゆるポピュリズムに堕する危険性をはらみます。

 

 ここ数年、とみにその傾向が強まっているのは、弁護士政治家が力を増したことと関係があるのか。。。

 というよりも、小選挙区制度となり、地元の声にひたすら耳を傾けざるを得ないという弁護士的な政治家が増えたということなのでしょう。

 

 アメリカなどの場合、歴代の大統領には弁護士が目白押しで、それはどうなのだということもあるかと思います。

 日本とアメリカでは同じ弁護士といってもそもそも違うものなのだという考え方もできますし、それは選挙制度や政治や教育体制度の違いであるという考え方もできるし、難しいところです。