出産希望時期がある人は珍しくありません。
患者さまとよくお話する内容です。
卵子提供プログラムでも出産希望時期を逆算して移植される人は珍しくありません。
アメリカでは春夏に出産を希望される人が多く
逆算して凍結胚移植をしたり、自然妊娠を試みたりする人も多くいます。
私の経験では、出産希望日は気にしすぎるのはよくありません。
人間はどんな季節でも外敵を気にすることなく出産はできますので
出産時期よりも成功率に力をいれてフォーカスするべきです。
例えば、ホッキョククジラは春から夏に出産します。
逆算してホッキョククジラの雄と雌が交尾しますが
稀に秋に出産するホッキョククジラもいます。
食料が少なく、クジラの赤ちゃんには過酷な冬には出産しません。
胎児の成長スピードが遅い動物は妊娠期間が長く
胎児の成長スピードが早い動物は妊娠期間が短いです。
ロサンゼルスの家によく出没するオポッサムの妊娠期間は12日ですが
ゾウの妊娠期間は22ヵ月です。
ホッキョククジラの場合、平均的な妊娠期間は20ヵ月のようですが
大きくバラツキがあるようです。
生き残るのが大変な冬には出産したくない
そうした理由から、出産時期をコントロールできるようです。
子供の健康状態を心配して帝王切開で早く子供を取り出す必要もありません。
秋に出産するホッキョククジラは小柄な赤ちゃんが多いようです。
赤ちゃんは小さいけど、冬に生まれるよりはマシという事で
小さくても秋に出産するようです。
海の過酷な環境で生きているホッキョククジラは出産時期を真剣に考えないといけませんが
人間はあまり気にしない方がいいです。
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