先のエントリで、ライブドアは糞だが、東証も糞であろうと書いた。
で、これは社会的犯罪であるとも。
市場の混乱が殺人を引き起こすことはあり得る。
いまでは便利な「自己責任」という、これも糞のような使われかたをする言葉があるけれども、ブラックマンデーのころにこんな糞語は存在していない。
ビルから転落死した人物に同情することは恥ずべきことなどではなかった。
いま同情される可能性がある者とはどういう者たちか。
追証くらって死ぬかも知れない個人凍死者、いや投資者である可能性がもっとも高い。
で、こういう者に対してのみ自己責任という言葉は使われる。
ライブドアはとりあえず法人である。堀江氏はその最高責任者である。
どんな企業であっても責任者が留置拘置される可能性はゼロではない。
そんな事件はこれまで腐るほど起きてきている。

交通警察のネズミ捕りに似ている。確率戦にライブドアは負けたのである。
似たことをやっている会社が他にもある可能性は高い。
だが、なぜいまライブドアだったのか。生身の人間は、「粉飾」によって、株の売りぬけによって誰一人として傷ついてはいない。
被害者はいないのである。いや被害者となる可能性のある予備軍はいるだろうが、とりあえず「犯罪」かも知れないと嫌疑のかかっているその行為によって被害を蒙ったものはまだいない。

市場が大混乱したことが最大の被害であり、最大の被害者は市場である。
それだけの犠牲を払ってでも、いまこの時期に、ライブドアにガサを入れたというのは、どういう了見なのか?
誰が利益を得るのか?

すなわちライブドア事件の主犯は誰なのか? 何なのか?
ライブドアの肩を持つ気などさらさらないが、日本の検察特捜は、アメリカで言えばFBIのような役割を担うことがある。

このことは忘れないほうがいいだろう。