歯列矯正において、最も難しくかつ重要なのは、上下の歯の噛み合わせを理想的に仕上げることです。

ただ歯をきれいに並べるだけであれば、現在のよくシステム化された矯正装置を用いれば、どの歯科医師にとってもさほど難しくありません。

上下の歯並びがきれいに並び、かつ上下の顎が正しい位置で正しく嚙合わせるのが難しいのです。

特に、上下の歯列に前後左右のずれがあるケースでは、多くの場合、このずれを補償するために抜歯を必要とします。

抜歯をしたスペースに歯を動かしつつ、顎の位置を正しいところへ誘導するのがとても難しいのです。

ただ、歯を動かしてきれいに並べるだけであれば簡単です。

矯正治療の成功は、上下の噛み合わせの調和にかかっているといえるでしょう。


では、前回の続きです。



 16か月後。前歯のリトラクショントラクション(後方移動)およびバイトオープニング(噛み合わせを浅くすること)がかなり進んでいるのが分かる。上下の正中(真ん中)もほぼ一致した。


  17か月後。さらに、上下の噛み合わせを緊密につけていく。


  18か月後。わずかに残る抜歯スペースを調整しつつ、噛み合わせを仕上げていく。ここからの治療がとても重要となる



最後までお読みいただき、ありがとうございます。

(続きはpart7へ)

 
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