GISHIKI | Perfume 時々 A.オリゼ~

Perfume 時々 A.オリゼ~

時々MIKIKO先生、時々Saori@destinyさん、時々 高木正勝さん、時々…

※激長です。興味ある人だけ続きをどうぞ。


Perfume東京ドーム公演のオープニング。
十字型に作られた花道の先からウェディングドレス姿で現れ、そのまま、
中央に消えていくPerfumeの3人。

この『GISHIKI』において披露されたパフォーマンスについては、
バレエの代表作、「ジゼル」の第2幕を思わせるという声もあるようです。

とはいっても、私、バレエに関する知識はゼロなので、解説書つきの
DVDを購入し、早速、見てみました。


$Perfume 時々 A.オリゼ~


特別、『GISHIKI』と同じようなシーンが登場するわけではありません。
しかし、ウェディングドレス姿のPerfumeをジゼル、十字型のステージ花道を
ジゼルの墓とすれば、『GISHIKI』が、「ジゼル」をモチーフにして作られたと
言っても良さそうな気がしました。


長いですが、Wikipediaによると、あらすじはこんな感じです。(引用元:下記※①参照)

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『ジゼル』(Giselle)

■主な登場人物
ジゼル:村娘
アルブレヒト:貴族、版によってはアルベルト[注:バレエ団により解釈が違う。]
ヒラリオン:ジゼルに思い焦がれる森番の青年、版によってはハンス
バチルダ:アルブレヒトの婚約者で公爵令嬢
ベルタ:ジゼルの母親、寡婦
ミルタ:ウィリー(精霊)の女王


■あらすじ
第1幕
心臓が弱いが、笑顔を絶やさない踊りの好きな村娘、ジゼル。アルブレヒトは貴族である身分を隠し、名をロイスと偽って彼女に近づく。ふたりは想いを通わせるが、ジゼルに恋する村の青年ヒラリオンには面白くない。彼はアルブレヒトが普段の衣装や剣をしまう小屋から剣を見つけ、村の青年ではないことを確信してその剣を持ち出す。

ある時、ジゼルの村に貴族が狩の途中に立ち寄ると言う。それはアルブレヒトの婚約者、バチルダの一行だった。村娘ジゼルとバチルダはお互い結婚を控えているもの同士として仲がよくなる。その後、ヒラリオンが持ち出した剣によりアルブレヒトの身分が暴かれるが、アルブレヒトは混乱するジゼルをなだめる。しかしヒラリオンは更にバチルダと公爵を連れてきてしまい、もはやごまかしようのなくなったアルブレヒトは公爵に礼を取り、バチルダの手にキスをする。それを見たジゼルは気が動転し、髪を振り乱して錯乱し、母であるベルタの腕の中で息絶えてしまう。ヒラリオンとアルブレヒトは互いを責め合うが、村人たちやベルタに追い出されるようにアルブレヒトが退場する。

第2幕
森の沼のほとりの墓場。ここでは結婚を前に亡くなった処女の精霊・ウィリーたちが集まる場所。ジゼルはウィリーの女王ミルタによってウィリーの仲間に迎え入れられる。

ジゼルの墓に許しを請いにやってきたヒラリオンは鬼火に追い立てられる。ここではウィリーたちが夜中に迷い込んできた人(或いは裏切った男とも)を死ぬまで踊らせるのである。ウィリーたちがヒラリオンを追う間、ジゼルを失った悲しみと悔恨にくれるアルブレヒトが彼女の墓を訪れ、亡霊となったジゼルと再会する。

ヒラリオンはウィリーたちに捕らえられ命乞いをするが、ミルタは冷たく突き放し死の沼に突き落とす。ミルタはアルブレヒトをも捕らえ死に追いやろうとする。アルブレヒトが最後の力を振り絞り踊るとき、朝の鐘が鳴り、ウィリーたちは墓に戻っていく。ジゼルは朝の光を浴び、アルブレヒトに別れをつげて消えていくのであった。
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それで、東京ドーム公演のセットリストにおいて、後半に2006年以前に
発表された曲が並んでいる事。また、アンコール最後に本格的なブレイクの
きっかけとなった「ポリリズム」が披露された事。
これらを踏まえて、かなり強引ですが、こんな解釈をしてみました。


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『GISHIKI』で登場したPerfumeは、ブレイクせず、広島へ帰らされる
かもしれないという危うい状態の(過去の)Perfumeです。
つまり、<結婚=本格的なブレイク>、<結婚を前に亡くなる=ブレイクせず、
いつ、広島へ帰らされてもおかしくない状態>、という意味だと思います。

夢を絶たれる直前のPerfumeは、精霊ウィリーとして、森(=東京ドーム?)の
中にある墓(=十字の花道)から現れます。
その精霊ウィリーたちを支配するのが、ウィリーの女王ミルタ(=MIKIKO先生?ww)。
森へ迷い込んだ者は、ミルタの命令によって、皆、死ぬまで踊らさせられます。

そんな森へ迷い込んだのが、ブレイクを果たしたPerfume。
「崖っぷちで震えながら、それでも夢を信じていた、あの頃の感覚を
取り戻さないといけない、と思って」過去のPerfumeと再会します。
しかし、冷酷なミルタに命じられ、彼女達は踊らされる事になります。

しかし、過去のPerfume(=ウィリー)が、ミルタに命乞いをするため、
Perfumeが売れていない頃に発表された楽曲、「コンピューターシティ」、
「エレクトロワールド」、「ジェニーはご機嫌ななめ」等を踊ります。

最後は、本格的なブレイクのきっかけとなった「ポリリズム」を
ウィリーであるPerfume、ブレイクを果たしたPerfumeが一緒に踊ります。
息も絶え絶えとなったPerfumeですが、その後、夜の存在である
ウィリーが魔力を失う朝(=Perfumeの11年目)を迎える事になります。。。
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ジゼルの物語をモチーフとして、崖っぷち精神で頑張っていた頃の
Perfumeと再会し、11年目に向けて、改めて気持ちを引き締める・・・
そんな意図があったのではないでしょうか?

これは、東京ドーム公演について、あ~ちゃんがよく話していたことを
反映した内容とも言えそうです。


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あ~ちゃん「そう。あと最近の私たちは、何かを忘れてるな、と薄々思っていたので」

- それは何ですか?

あ~ちゃん「いつクビ切られるかわからない、明日は広島に帰れって
言われるかもしれない、この寮にもいつまで居させてもらえるんだろう、
って思ってた、あの頃の気持ちです。表には出さないけど、心の中で
3人がずっと思ってたこと。
たぶんそれは、のっちもかしゆかも私もずっと持ってるはずなんだけど、
日々やらなきゃいけないことや、考えなきゃいけないことが昔より増えて、
そういう気持ちを忘れていたような気がしたんです。だから今こそ、私たちは
何かに挑戦するべきだし、崖っぷちで震えながら、それでも夢を信じてた、
あの頃の感覚を取り戻さないといけない、と思って」
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※以上、音楽と人 2010年9月号,P34


と、まあ、勝手な事を書いてますが、LOCKSの生放送教室で、あ~ちゃんが、
『GISHIKI=Perfumeに3人が身を捧げることの象徴』と話しています。
あ~ちゃんがこのように話している以上、事実はそれに間違いありません!ww




ジゼル 第2幕 森下洋子  ルドルフ・ヌレエフ 1



ただ、ジゼルがモチーフとなっているのならば、死ぬかもしれない瀬戸際まで
踊ることを自らに課しています。なので、Perfumeに身を捧げることと、
ある意味、変わらないのかもしれませんね(笑)





※①:ウィキペディアの執筆者,2010,「ジゼル」『ウィキペディア日本語版』,(2010年11月13日取得,http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%82%BC%E3%83%AB&oldid=34691378).