卒業式がやってきた。
国歌斉唱の際に、職務放棄して帰宅してしまった女性教諭も一応は
ピアノを弾いた。
生徒達の歌声の少なさは寂しいものだったが、なにしろ練習しないの
だからどうしようもない。
起立しない者が一人もいないのだけが救いだった。
春が行き、4月がやってきて、すぐ隣の小学校に新しい教頭がやってきた。
この男は3月まで、国旗国歌反対の先頭に立っていたという華々しい?戦歴で
有名な人物だったのだが
先帝陛下の誕生日がやってくると、朝早く起きて教頭住宅にいそいそと国旗を
掲げているのが目撃された。
私のところの教頭は教頭で、朝礼時に「皆さん 春の交通安全運動中ですし
法規を守った運転をぜひともお願いします」と指導した翌日にスピード違反で
自分でつかまってしまったりした。
「あそこは下りだからスピードが出るんだよなあ」とボヤいていたが、ノーヘル
でスクーターに乗っているところを教育長に見つかって怒られたりもしていた
し、休みの日には学校の水を使ってせっせと自家用車を洗ったりもしていたから
性格上のことだったかもしれない。
まさに玉石混淆なのが公教育の管理職の世界である。