密着!秋元康2160時間 (2/11) | 欠伸芝(AKB48、DD宣言中→みーおんこと向井地美音推し)のブログ
密着!秋元康2160時間~エンターテインメントは眠らない~

印象に残ったことをいくつか

秋元康の昔話、身の上話は2年くらい前の宝島特集などでだいたい知っているのでスルー




秋元康氏が現場でダメ出しをしていた
これは総合プロデューサーとして最低限やってもらわないといけないことなので、まず良かった
「予定調和・既定路線じゃだめだ」と無理難題を撒き続けてくれないと困る。



乃木坂46のミュージックビデオチェックで
48グループとの差別化を図れていない、と檄をとばしたシーンは
ちゃんとそういうこと考えてるんだなと感心した

まだ決定的な差別化は出来ていないけれど
徹底的にお嬢様路線で行ってもいいと思うし
「秋元康先生にお前いい球投げるよなと言ってもらいたい」と志す人が
MVを作ってくれるなら希望はあると思う。



北川謙二が?大失態を起こしていたチームごとのMVの制作打ち合わせでは
歌詞が無い段階で監督とイメージのすり合わせが行われていた
だからスタイリッシュ・ハード・メルヘン・青春などの映像化しやすいイメージの場合はMVも違和感なく出来上がるが
歌詞のイメージが強くなるとMVとは合わなくなってくることになる
しかしそれはつまりMVの監督の責任では無いということが多いらしい。

例えば「抱きしめちゃいけない」は恋心を抱く女の子と土手を歩いていて
別れ際に抱きしめたいけどできない、という切ない歌詞になっているが
MVはそれとは全く関係なく、1カットで早着替えをするという別の見どころを持っている
これは意図してそうなっているか分からないがうまくハマったパターンだろう。

対して「僕等のレガッタ」というNMB白組の曲がある
レガッタとはボート競技でその青春の思い出が詰まった歌詞になっているが
MVはメンバーが大きなドレスを着て外人男性とひたすら社交ダンスをしているものになっている
曲が良くていざMVを見てみたら期待以下で興ざめしてしまった
実にもったいないという感想を抱いた、つまりハマらなかったパターンである。

また、MVを大物監督に任せる際、秋元康は「一切口出しをしていない」と言っている
秋元康の価値観が一切入らないのでバリエーションとして振れ幅が大きくなるというメリットはよくわかるが
それと同時にこういったMVをAKS側で製作する必要がなくなるというのも裏のメリットだったわけだ。



アンダーガールズ「Waiting room」のMV撮影では
歌詞→仮歌→振り→撮影→歌詞直し→仮歌直し→撮影直し
が多元的に怒涛のように流れて行った
キング湯浅氏の「旬が過ぎて行っちゃうから」この慌ただしいスケジュールでいいと言うのは
長く現場に関わってきて見出したひとつの結論だと思う。


NHKの取材陣が田中さんに「香盤(スケジュール)が変わってますよね」と声を掛け、二人して呆れ笑いをするようなシーンがあった
NHKで香盤が変わるなんてことは滅っっっ多にないんだろうと思う。


また歌詞が来ずスケジュールが押している中で
チームKのMV監督が「臨機応変にできるようにしてます。秋元さんについていきますよって」と笑えば
チームBのMV監督も「はたから見れば大変でしょうけどプロが集まってるんです。餅は餅屋で」とあっけらかんと言い放った
この二人の言葉には驚いた(笑)
熱量のある人たちだなあと

そして待ちふけったチームBの制作チームに歌詞が届く
「そこで犬のうんち踏んじゃうかね?」
もう笑うしかない・・www



「夕陽マリー」のTD(トラックダウン)まで終わった後での歌詞変更で
直しが二箇所、うちひとつは4種類を用意した
あの4種類は田中さんの“1を聞いて10をやる”意味での提案だったと思う。



最後はメンバーとスタッフでごった返す劇場を通り抜けていく秋元康をカメラが追って
「秋元康は今、AKBに関わる重要な決定事項を若いスタッフたちの判断に任せ始めている」とナレーションがついてエンディングとなった
この演出は秋元康がAKB48を振り払って、新しいエンターテイメントを生み出そうとしているように感じられた