猫の後ろ姿 1943 京都・三月書房
写真は三月書房HPより借用
手編みだったなあ前を通りてふと想う
三月書房の主の帽子
4月15日の「朝日短歌壇」に、(京都府)島多尋子さんのこの歌が選ばれていた(永田和宏選)。
大学生のころ、京都寺町二条上ルにある書店「三月書房」も時折のぞきに行った。他の店にはない本があり、しかもその本の配列が独特だったことを覚えている。
確かに、店主は毛糸の小さな帽子を被っておられた。
確かに、店主は毛糸の小さな帽子を被っておられた。
三月書房の在る「寺町通」は、静かな気持ちのいい通りだった。「一保堂」でほうじ茶を買い、村上開新堂で小さなお菓子を選び、古本屋でも何かないかと物色した。小さな旅をしているような心持になった。
こんな何でもないことが、なつかしくしたわしい。もう一度この通りを歩きたい。