つまらない教材を与えて勉強しろと言うのはどうなの？

「うちの子は勉強しない」「勉強が嫌いみたい」という声は多いですね。

でもそれって子どもが悪いのでしょうか？

そもそも今の大人が子どもの頃に勉強が好きだった子は少数派だったはず。

羊がよく訪問させて頂いている「「虹色教室通信」や「道草学習のすすめ」で、しばしば言及されているように、本来子どもは勉強が好きなはず。

ここで言う勉強とは、知らないこと分からないことへの好奇心を満たすという意味です。

学校の勉強がつまらないとすれば、彼らの好奇心を満たすものではないということ。

お仕着せの答えと、答えの出し方をひたすら練習する方法では、楽しみようがないですもん。

子どもを取り巻く環境はオトナの社会の縮図。

大人社会が効率最優先で動いているから、子どもの世界でも効率が追求される。

・テストの成績を上げる最短距離をひた走る。

・学習単元が短い時間で習得できる教え方をする。

・授業中に先生が脱線して雑談をすると非難される。

・パターン学習に明け暮れる。

大学や社会に出て必要な勉強というのは、正解のない問題にどう向き合って、答えを出す努力をするかというものです。

そのための方法は何も与えられずに、正しい解き方を詰め込むだけの勉強だけでは、将来困ったことになります。

例えば、かけ算九九がスラスラ言えなくても、かける数が1増えると、かけられる数が1つ分増えることを、しっかり理解できる方がずっと地頭力がつくと思います。

パズルのような問題を、中学入試の中からさがして生徒たちにやってもらうと、みんな必死に考えます。

学校の宿題より面白いからです。

勉強を面白くする方法は、もっともっとあるはず。

面白い課題をくふうして、勉強が好きになるようにしてやることが、おとなの役割なのではないかと思うのです。

せめて家庭学習では、よい教材を与えたいものです。（羊）

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