精神的に幼い子の中学受験は難しい? | e-子育て.comのスタッフブログ~子育て、教育のヒントをお届け~

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長年小学生に学習指導した経験を皆さんにお伝えしたくて、小学生の勉強の悩みや家庭学習、集中力・やる気スイッチの入れ方等書いています。
ブログの内容を実践して子ども2人が東大卒業しました。

中学入試を目標にしている5年生で精神的に幼くて、成績が伸び悩んでいるというご相談を受けました。

よく言われていることですが、中学入試の問題は小学校6年生にしては、早熟な子に向いています。

国語の長文は教科書に比べたら相当文章量は多いし、内容も思春期の子どもの内面が取り上げられている問題文が多く選ばれます。

説明的な文章だって、小学生レベルを超えています。

算数は論理的思考が求められるし、理社は公立中学生の定期試験対策をしていて「これ中学受験でよく出る問題だ」と思う内容が出題されます。

高校入試と違って定員を相当数上回る受験生から選ぼうとすると、試験問題が難しくなり早熟な子に有利となるわけです。

ところで精神的に幼いというのが、どのような意味なのかによって、処方箋は異なってくるでしょう。


生まれつき体も小さく奥手だった子どもなら、文字通りの意味で幼いのです。

既に塾通いして投資をしていなければ、受験を薦めないお子さんですね。

特に男の子は中学生くらいで体の成長と共に、精神も成長して行きます。

そこで高校受験を目指す方が良いのではないかと思うから。

ただ親のいうことを素直に聞くという良い面があります。

比較的早熟でない素直な子が集まる学校を志望校とすれば、受験勉強を続けても良いでしょう。


もう一つはセルフコントロールができない子ども。

彼自身の心の中の時計の針が常に今を指していて、今が良ければそれで良い。

今したいことをして、したくないことからは逃げる。

また感情のコントロールが苦手で、喜怒哀楽をすぐに表す。

受験勉強というのは、好きでなくても目標に向かってやらなければならないので、セルフコントロールができないのは致命的です。

傍から見るとこうした行動が自分勝手でわがままに映り、幼いと言われてしまう原因です。

このタイプは受験勉強以前にセルフコントロールを身につける必要があります。

自分を外から見る視点が育っていないので、自己評価ができない。

だからフィードバックして行動を改善できないのです。

解決法としては、一日の行動を時刻と共に記録するとか、寝る前に親子で1日を振り返ってみるとか、第三者の目を養う手助けをするのはどうでしょうか。

欠点を批判ばかりしていると、お互いに嫌になってしまうので、まずは良かった点から。

何かを我慢するという脳の抑制系の訓練も合わせてするとよいでしょう。

こうした生徒でも6年生の夏休み以降に変わって急激に伸びることもあります。


3つ目のタイプは、中学年まで勉強もそこそこついていけていたのに、高学年になって低迷

勉強量が増えてはいないが、減ってもいないし、あまり変化はしていないのに。

進学塾の5年の学習内容は4年までに比べて一段と難しくなります。

ここで精神的な幼さが問題についていけなくなり、成績が低迷したのです。

授業を聞いて理解でき、演習問題が解けていたのが、消化不良のままで従来と同じ学習を続けているとしたら、消化不良の分が成績に影響します。

このタイプは、勉強の仕方を変える必要があります。

同じ教科でも単元によって出来不出来が生じているので、苦手な単元により時間をかけて「できる」状態にしてやります。

親が手助けしても良いですし、分析結果を塾に伝えて対策を講じてもらうでも良いです。

3つのタイプの中では、一番なんとかなりやすいタイプですね。

このような3つの類型に当てはまらないお子さんもたくさんいると思います。

お子さんの数だけ対処法があるってことなんでしょうね。(羊)

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