ザ・デイ・鈴木則文監督追悼『トラック野郎 度胸一番星』野外上映&デコトラ展示アフター | 映画遁世日記

ザ・デイ・鈴木則文監督追悼『トラック野郎 度胸一番星』野外上映&デコトラ展示アフター

9/6、きたるカナザワ映画祭2014のプレイベントとして開催された「鈴木則文監督追悼『トラック野郎 度胸一番星』野外上映&デコトラ展示」が開催されました。金沢を、カナザワ映画祭を愛してくださった鈴木則文監督(以下、則文監督)追悼のため、でっかい花火を打ち上げるかの如く、またデコトラの電飾のようにド派手に監督を追悼しようと、映画祭主催の小野寺君の情熱と執念はハンパではなく、全国哥麿会の田島会長率いる、熱いハートのトラッカーの軍団の皆さん、則文監督と共に(助監督・脚本家として)「トラック野郎」の礎をお作りになり、また「野菊の墓」(81)「Wの悲劇」(84)「早春物語」(85)「わが愛の譜 滝廉太郎物語」(93)等の作品で知られる名匠・澤井信一郎監督、今回はトラック野郎本の著者・研究者、鈴木則文映画愛好家としてご参加の杉作J太郎さん、東映映画・鈴木則文映画をこよなく愛するDJ Joymenさん(実は以前、則文監督と一緒にお会いしていた。ご縁だわぁ…。)といったゲストの方々、また特別協賛の東映ビデオさん、国書刊行会さん、会場出店のお店の皆さん、会場スタッフの皆さん、そして鈴木則文監督を愛するファンの方々等・等・等からのご支援、ご協力を経て、そして当日足を運んでくださったお客様と一緒に、見事大きな花火を打ち上げました。生前の則文監督から頂戴していた言葉「小野寺君、初志貫徹だぞ」を見事実践、本当によくやったと思います。そして馬鹿野郎!(笑)…いえ、個人的に「度胸一番星」上映の後に流れた『鈴木則文全作総集編&エンドクレジット』を作成するのに小野寺君と罵詈雑言、いろいろあったなぁと思い出してしまいまして(ま、そんな大したヤリトリではないんですが…今は仲良しですよw)…。



映画に使われたホンモノの一番星号!!!かつてここまで国民に愛されたマシーンがあったであろうか?ちなみによく見てみると右下の「はぐれ鳥の」アンドンが破壊されています。これは新潟(8/18)のトラック野郎イベントでゲストの原田大二郎さんが田島会長の「感覚ずれてんじゃねぇか?」 の言葉にブチ切れて叩き割った(「故郷(ふるさと)特急便」の再現。粋ですねぇ)ものを(あえて)そのままにしてあるため。


DJふるさと(a.k.a Joymen)による、前代未聞、鈴木則文縛りのDJプレイ!!!


トラック野郎研究家・小川晋さんと飯島洋一さんは桃次郎にちなんで桃カンチューハイで乾杯!


田島会長×澤井信一郎監督×杉作J太郎さんによるトークショー。たっぷり1時間半に渡り「トラック野郎」への想いを語り合われました。



やもめのジョナサン号。当日はトラック野郎の皆さんのご家族(チビッ子たち)も参加してくれたので、まさにリアル松下家の子供たち!といった趣でとても賑やかでした。


途中から雨模様となった会場ですが、ファンの皆さんは動かず!大勢の同志と一緒に映画を鑑賞しました。

自分も、生前の則文監督にはとても良くしていただいたこともあり、大・大・大好きな映画監督さんでありましたので、お亡くなりになられたという報を受けた時はショックで暫く抜け殻人間になっていたのですが、小野寺君から「こういうイベントをやる!(だから総集編作って)」と伝えられた時は「俺動画ソフトとかまったく触ったことないよー」と困惑しつつ「やってやる、か!」と、僕のほうも最大級の思いを込めて作成させていただきました。(その結果がアレかよ!と思われた方がいらっしゃったとしたら、返す言葉もありませんです)。作業としては、『女番長ブルース 牝蜂の逆襲』のオートバイファック、『多羅尾伴内』のアイドル胴体真っ二つの使用だけは作成に取り掛かる前から自分の中で自然と確定していたので、残る監督作品50数本全てを鑑賞し直し、また初観し、平均15秒の壁を念頭にシーン・シーンを吟味。また監督と何度かお話させていただいた際にお聞ききした、監督がお好きだった役者さん、シチュエーションなどの要素を盛り込みつつ、さらには「こうすれば(ゲストの)杉作J太郎さんは笑ってくださるのではないだろうか?」等と真剣に夢想しながら粛々と作業を進めました。イベント当日、総集編が終わり、エンドクレジット上映の際はお客さんが全員起立して「一番星ブルース」を大合唱しました。お客さん全員参加はカナザワ映画祭の風物詩でもあるので、とても良いエンディングになったと思います。



映画「トラック野郎」のオープニングを繰り返し鑑賞し、クレジットの出るタイミング、何人の名前が表示されている時は何秒間表示されるのか?(人数が多いと、それだけ文字を読む量も多くなるので時間が長くなる)などを頭に叩き込み、東映感が出るように心がけたエンドクレジット。客観的に観て東映感は出ていたでしょうか?




今回のイベントには、5月の久保新二さんとのイベントで金沢にいらして大暴れされた怪優・飯島洋一さんも車をブッ飛ばして駆けつけてくださっていたので、飯島さん主演の「任侠秘録人間狩り」(2006)の監督でもあられる杉作さんに「僕のこと紹介してください!」とお願いし、紹介していただいたところ、杉作さんから開口一番「あれ(総集編)作ったの!?ほんっと良かった!ほんとだよ!」とのお声をいただき、それが本当に嬉しくて、有難くて…後でひとりになった時に男泣きしてしまいました…。



その夜その後、、、夢・夢のあと、宴も終わり解散間近、飯島さんが「前回金沢来た時に、1時間ちょいで金沢っぽさを味わうっていう金沢スピード観光をやったンだけど、Jさん明日それやらない?」と提案。トラック野郎研究家・愛好家の小川晋さん、伴ジャクソンさんも巻き込んで「それ、やろう!」ということに。そして「澤井監督もどうですか?」と尋ねたところ「こんな野獣たちと一緒に何をするものぞ…」と思ったか思わなかったのか(笑)「いや、僕はひとりで過ごします」…。「そ、そうですよねぇ」「うふふ、あはは」という空気になったのですが、僕が澤井監督と金沢の想い出話をしていたところ、なんと「やっぱり俺も明日行くよ」ということに!僕は内心「飯島洋一プレゼンツですよ?だだだ、大丈夫ですか?」と心配になったものの「わーい!そうしましょう、そうしましょう!」とその日は解散。しかし落ち着いて考えると、ナビゲーター&運転手の僕…もし交通事故でも起こそうもんなら国内の映画「トラック野郎」シリーズの主要語り部が壊滅状態に陥ってしまう!!!!…そんなプレッシャーで悶絶しながらあくる日を迎えました。

澤井監督の帰りの時間、その他の皆さんの帰りの時間を考慮して、まずは澤井監督と一緒に金沢っぽいスポットお散歩ツアーの開幕。1時間ちょっとで終わらせねばならない。昨日はお祭りだったけど、今日は戦争だ!






しかし、澤井監督「これ、石で出来てんのかな?」一同「ですねぇ」「ほうほう」、澤井監督「この木は凄いねぇ、どれくらいでこんなに大きくなるのかな」杉作さん「そうですねぇ、縮むことはないと思うんですけど」(テキトーですか!w)といった具合で、メイン・スポット目指すもいっこうに進軍せず(笑)。でもこの時、映画監督の視点というのは本当に繊細かつ広いンだなぁ、と痛感しました。…そして結果的には、しっかりと1時間ほどで観光は終了!したのですが、とにかく道中「みなさん小・中学生ですか!!!???」といったノリで、、、なんというか、「マカロニほうれん荘」の沖田そうじ君の気持ちがよーく分かったッス(笑)。

御一行酷いヤリトリの例:

お土産やで見かけた醤油スプレー(塩分を控えなくてはいけない方が、少量の醤油使用時に香りを味わうために吹きかけるスプレー)。澤井監督はこれを通販でわざわざ購入して使っているほどのお気に入りで「これ、いいよ!」と大プッシュ。杉作さんと伴ジャクソンさんも試食(?)して「うん、これイイ!!」と大騒ぎ。しかし購入したのは小川晋さんただひとりで杉作さん「…なんだ、買ったの?」ぼく「小川さん、チョロいっすねぇ」とほとんどダチョウ倶楽部のノリ(笑)。また、飯島洋一さんと杉作J太郎さんが揃うと会話が林間学校の消灯後くらいの不毛さで本ッ当に酷い。言葉尻を捕まえては次々と話があっちゃこっちゃ飛ぶその姿は、名人芸の域。また、車内に蚊が一匹紛れ込んだことから自然とドリフ並みのベタなコントがおっ始まる始末。この蚊のヤリトリは、本ッ当に低レベルだったと思うのですが(笑)、何故か大爆笑してしまいました。しかし澤井信一郎監督もその馬鹿馬鹿しいヤリトリに時おり吹き出していらっしゃったのが印象に残っています。40代から70代のオッサンたちの世代を超えたコドモ旅行でありましたが、澤井監督と伴ジャクソンさんはここでお別れとなりました。澤井監督、本当にありがとうございました!

残る車内は小川さん、杉作さん、、、、飯島さん、、、、僕。さらに屑度はアップ!杉作さんと小川さんは「俺レコード屋行きたい」と完全にシフトチェンジ(笑)。今度は、1時間半くらいでレコ屋(最低2軒)巡りと、新たなる無理難題が…。まずは、レコード・ビーチパーティへ。店長が久保新二×飯島洋一イベントでも協力してくれていたということで飯島さんと店長が挨拶を交わし…ていたところ、それに背を向け小川さんと杉作さんは既にレコ掘り作業に。そしてビーチパーティでの勝負は杉作さんの勝利!(何の勝負だよw)次はレコードジャングルへ。今度は小川さんの勝利!しかしながら、とくに小川さんは今回はレコードの購入は少なかったですね。杉作さんは何枚か購入された中で1枚、探していたモノがあったようで今回の短時間無理やりレコ掘り大会も無駄にはならず、ホッ。




そしていよいよ杉作さん(本当にありがとうございました!)、小川さんともお別れし、飯島さんだけが(もう一泊)金沢に残ったというお話でした。


おわり

※今回小野寺君から「飯島洋一プレゼンツ金沢スピード観光」についてブログに書いてよーとのお達しがありちょちょちょっと書いてみましたが、焦点が定まらない文章になってしまいました(いつものことですが)。お目汚し失礼いたしました。プレイベントが終わり、今度はカナザワ映画祭本祭がはじまります。今度はどんなめちゃくちゃな体験が出来るのでしょうか。参加は自由、出口は(ハマると)見当たりません(笑)。内容も申し分ありませんので、乞うご期待です!