映画*Just Follow Law ~シンガポール映画 | 有閑マダムは何を観ているのか? in California

有閑マダムは何を観ているのか? in California

映画に本に音楽。

山に海に庭。

インドア・アウトドア共に楽しみたい私の発見記録です。 

再び、シンガポール映画です。


話のアイデアそのものは、ありきたり。

交通事故の結果、二人の人間の身体が入れ替わってしまうというもの


ひとりは、政府系企業のエリート、若い美人上司。



just follow law


もうひとりは、同じ会社で雑務をこなす、シングルパパ。



just follow law

もともと全く相容れなかった二人が、身体が入れ替わったことによって初めて、相手の立場や気持ちを理解する過程は、まさに予想通り。


映画の完成度としてはマダマダ洗練されていなくて、いかにもベタベタな昼ドラっぽいのだけれど、描かれているシンガポール政府系企業の内情が面白い!


シンガポールに限らず、どこの国でもお役所仕事は営利目的の企業に比べると、四角四面で融通が利かず、愛想もなにもない横柄な態度という側面はあるかと思うのですが、そのあたりがとっても強調されています。


ちょっと機転を利かせたつもりが、

余計なことをするな! 言われたとおりにしておけ!

と怒られたので、今度は何の例外も認めずにいたために怒鳴られるガードマン。


何をするにも、前もって書類提出して申請しておかなければならない堅苦しさ。


後の保身のために、電話で簡単に済む用件も全てあちらにCC、こちらにBCCと目撃者を確保しつつ証拠を残すためにイチイチメールを戦わせる様子。


もちろん、日本の会社も同じようなところはあるわけですが、その極端さに笑える!


シンガポールの人たちは、おおらかと言うか大雑把と言うか、多少のことなら

Never mind!

で済ませてしまうようなところがある反面、この映画のタイトルの通り

とにかく、こういう風に規則で決まっているから!

と、例外を全く認めず生真面目過ぎるほどに融通の利かないところがあり、いつも不思議だなあと思うのです。


シンガポール人にも、シンガポール企業を知る人にもオオウケの映画でした。